夏の訪れを告げる「まつりインハワイ」

夏の訪れを告げる「まつりインハワイ」

公開日:2007.06.27

更新日:2017.06.25

ハワイのイベント・レポート

ハワイのイベント・レポート

今年もにぎやかに開催!
夏の訪れを告げる「まつりインハワイ」

 アロハ! ハワイも本格的な夏を迎えようとしています。それに先がけ、ハワイと日本をはじめとする環太平洋地域の文化交流を目的とした「まつりインハワイ」が、今年も盛大に開催されました。第28回を迎えた今回も、3日間にわたって恒例のブロック・パーティ、フィルム・コンサート、太鼓フェスティバル、フィナーレを飾るパレードなどが行われ、多くの人々が祭りの雰囲気を楽しみました。また、キング・カメハメハ・セレブレーションも同時に行われるとあって、この時期のワイキキはお祭りムード一色! お祭り好きがそろうアロハストリート編集部も黙ってはいられません(笑)。この3日間の様子をしっかりレポートしてきましたので、さっそくご覧ください!

■金曜日の夜を盛り上げる「ワイキキ・カーニバル」
 ワイキキのメインストリート、カラカウア大通りを通行止めにして行われたブロック・パーティー「ワイキキ・カーニバル」。関係者が集まったレセプション・パーティからスタートした「まつりインハワイ」は、ここからが本番です。

 明るい時間帯から歩行者天国となったカラカウア大通りには、パフォーマンス用ステージのほか、有名レストランのフード・ブース、ハワイアン・クラフトのブースなどがズラリ。18:00のスタートを待ちきれない人々が続々と集まり、いつもは車が行き交う通りで、思い思いの時間を楽しみます。しばらくすると、路肩に座って美味しそうなプレートを味わう人の数も増え、まずは腹ごしらえ。

 ブロックごとに設けられたステージでは、環太平洋の国々や各地域からやってきた団体による太鼓やダンスなどのパフォーマンスが行われ、どこも黒山の人だかり。中には持参した椅子で席を取る人もいて、イベントの人気の高さを物語っています。モアナ・サーフライダーの前では盆ダンスが行われたり、ケアヒヴァイやジェイク・シマブクロなどの人気ミュージシャンらも登場し、目の前で熱いライブを繰り広げるなど、どこを見てもハイ・テンション。金曜の夜が待ちきれない人たちが大勢集まり、盛り上がった「ワイキキ・カーニバル」。ワイキキに「まつり」の雰囲気を届けるパーティは、夜遅くまで続いたのでした。

▲やっぱり祭りの主役は太鼓。勇壮なパフォーマンスとその音色に、誰もが足を止めます。

▲まずは腹ごしらえ。こんな気軽な感じもハワイならでは。

▲いたるところで、いい匂いがし始めました。何を食べるか迷っている場合じゃありません!

▲日本人にはおなじみの盆踊りに飛び入りで一緒に踊る人も多数。体が自然と動いてしまうのですね。

▲気がつけば、あたりはもうこんなに真っ暗。でも見物人はどんどん増えていきます…。

▲人気女性デュオのケアヒヴァイも、ステージに登場!

■お花があふれる! キング・カメハメハ・セレブレーション「フローラル・パレード」

 今回「まつりインハワイ」と同時に開催された「カメハメハ・セレブレーション」は、カメハメハ大王の生誕を記念して行われるイベント。そのオープニングを飾る「レイ・セレモニー」が6月8日に行われました。ダウンタウンにあるカメハメハ大王像のまわりでは、たくさんの人が見守る中、美しいレイが次々と大王像にかけられ、厳粛な時間が流れていました。

 そして、翌日はハワイのトロピカルな花で飾られた山車が美しい「フローラル・パレード」が開催されました。朝9:00にイオラニ宮殿を出発するというパレードが、ワイキキに到達するのはきっと1時間後くらいと予想を立てていたとおり、10:00を過ぎた頃、待機していたフォート・デ・ルッシー界隈にパレードの先頭がやってきました。

 パレードは、真っ青な空によく映える大きな旗を掲げたアメリカ軍の海軍や海兵隊などの軍人さんを筆頭に、次から次へとカラフルな花で飾られた山車や、馬に乗ったハワイ州各島のクイーンたちが登場。

 そしてカメハメハ・スクールの生徒によるチアリーダーとブラスバンド、由緒あるロイヤル・ハワイアン・バンドの行進など、華やかで見ごたえのあるパレードに、カラカウア大通りの沿道に椅子を持参して見物していた観光客やローカルも満足していた様子でしたよ。


▲赤、黄、緑のコントラストが美しい、カメハメハ大王が乗った山車。

▲紫色のドレスがよく似合うカウアイ島のクイーン。馬にかけられた花のレイがとてもゴージャス!

▲山車の上で華麗にフラを踊っていたダンサー。ためいきが出るほどの美しさです。

▲パレードにはいつも歩いて参加するムフィ・ハネマン、ホノルル市長。私たち市民とも気軽に会話を楽しむ人気の市長です。

▲「カメハメハ・スクール」のチアリーダーたち。パレードに華を添えていました。

▲黄色とオレンジでまとめられた山車でウクレレを披露。ハワイらしさ満点ですよね!

■ワイキキのビーチに歌声が響く「美空ひばり フィルム・コンサート」

▲クヒオ・ビーチの大スクリーンにひばりさんの名前が映し出されます。

 ビーチに大きなスクリーンを設置して、週末の夕方に無料で映画を上映する、ワイキキでも人気のイベント「サンセット・オン・ザ・ビーチ」で、なんと日本の国民的歌手、美空ひばりさんのフィルム・コンサートが行われました。実はこれも「まつりインハワイ」のイベントの一環で、この日のために特別に編集されたフィルムがハワイに届けられたのです。夕暮れが近づくと、ビーチに人が集まり始め、用意された椅子席はあっという間にいっぱいになり、持参したビーチチェアやタオルを広げて、砂浜に陣取る人の姿も。まわりにはフード・ブースも軒を連ね、ちょっとした食事も楽しめます。
 
まだ明るさの残る17:30。太鼓の響きとともに、今夜のイベントが開幕しました。しばし太鼓の音色に聞き入る人たち。少し暗くなり始めると、「ひばり音頭」で盆踊りを披露するダンス・タイムに突入(笑)。そしていよいよワイキキの海に美空ひばりさんの歌声が流れる瞬間が訪れます。

 はじめに、ひばりさんの経歴が日本語と英語で紹介され、それからは一気に、彼女のおなじみのヒット曲や民謡、英語の歌までが、次々と上映されます。ひばりさんの歌をよく知っている日本人やロコだけでなく、たまたま居合わせて初めて彼女の歌を聞いた旅行者たちも、そのハートに響く歌声には感銘を受けた様子。途中、ひばりさんがまだ小さい頃にハワイを訪れた時の映像が流れ、ハワイアン・ソングを歌う姿が映し出されると、思わず拍手が起こり、たっぷり2時間、ひばりさんのすばらしい歌を堪能することができました。

 今まで、美空ひばりという歌手の存在を知らなかった人も、きっといつまでも彼女を歌声を忘れないでしょう。これを機に、ひばりさんがハワイでブームになったらステキですね。


▲告知の看板にも、「美空ひばりフィルム・コンサート」のお知らせが。

▲太鼓のパフォーマンスで幕を開けたフィルム・コンサート。ワクワクします。

▲日が傾き始め、あたりが暗くなるといよいよフィルム・コンサートの時間。大勢の人がその瞬間を心待ちにしています。

▲英語字幕付き、ということで、ひばりさんの経歴が日本語と英語で紹介。

▲1950年にハワイを訪れた時の貴重な映像も見ることができました。

▲ハワイでの上映ということで、ピックアップされた英語の曲も大人気。大きな拍手で迎えられました。

■フィナーレーはカラカウア大通りの「まつりパレード」
 「まつりインハワイ」の最終日を締めくくるのは、カラカウア大通りの「まつりパレード」です。日本をはじめ、ハワイと馴染みの深いアジア各地域のおまつりが楽しめるとあり、沿道には外国人の方々も大勢集まっていました。まだ西日が眩しい夕方の17:00をまわると、ホノルル警察のオートバイ隊の先導でパレードがスタート。パレードではムフィ・ハンネマン市長の行進や、オープンカーに乗ったハワイ日系人のビューティ・クイーン「桜の女王」が現れると、おまつり気分がさらに盛り上がります。
 そして中国の獅子舞が沿道のちびっ子に歩み寄ると、驚いて泣いてしまうハプニングも。それも祭りの風景のひとつなんですね。また、柔道着姿の小さな子どもたちも登場。ハワイの柔道教室の各支部が参加し、山車のうえで乱取りを披露してくれました。そのほかにも祭り太鼓や、お御輿、郷土芸能など日本の夏祭りのハイライトを見ているようでした。
 そして今回のスペシャルは、同時期に開催された大相撲ハワイ巡業のスポークスマンを務めた元横綱の武蔵丸親方と、ハワイ出身力士のパイオニアである東関親方(元高見山)の登場。観客から拍手喝采で迎えられると、笑顔で手を振り返してくれました。
こうして、19:00前にはパレードが終了し、今年の「まつりインハワイ」も無事に幕を閉じました。

▲子どもの健康と成長を祈願するという中国の獅子舞に少し驚き気味。日本と比べるとカラフルな毛色が特長です。

▲山車のうえで乱取りを行う地元の柔道教室の子どもたち。見事に一本背負いが決まると沿道からは拍手喝采が。

▲こちらは女の子だけのチアリーダー。ダンサブルな曲に合わせ笑顔で息のあった踊りを披露してくれました。

▲まつり太鼓の山車が登場。ねじり鉢巻に日焼けした半被姿で、威勢よく太鼓をたたきあげます。

▲日本から参加の団体は、各地域で行われている郷土芸能を披露、外国人の観客から大いに注目されていました。

▲ジーンズにアロハシャツとすっかりロコの姿で登場の武蔵丸親方。日本人観光客も、意外なゲストの登場に驚いてました。

取材を終えて
 いかがでしたか? 世界中から観光客が集うワイキキで「まつり」をテーマに行われるイベントは、毎年その規模を拡大し、より国際色豊かなイベントとして盛り上がりを見せています。私たちにとっては、日本人であることに誇りが持てるような、数多くの郷土芸能や伝統文化を披露してくれました。日本の文化も、ハワイのフラ文化同様、絶えることなく次の世代へと残していかなければと、気づかせてくれるイベントでもありました。また来年の夏祭りが待ち遠しいです!

公開日
: 2007年 6月 27日
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