2014年夏秋…ジェイクに聞く日本での挑戦
6月25日に新アルバムがリリース。7月にはフジロック・フェスティバルに出演、9月には日本ツアーも決定したジェイク・シマブクロさんに特別インタビュー!
公開日:2014.06.18
更新日:2017.06.14
6月に入り、ハワイは連日いいお天気。太陽がまぶしくて、海もキラキラと美しく輝いています。ナ・ホク・ハノハノ・アワードやウクレレ・ピクニック・イン・ハワイなど、音楽関連のイベントが目白押しだった5月末から、その華やかな雰囲気はそのままに最高の季節を迎えたハワイ。これから夏休みのシーズンに向けて、さらに盛り上がっていきそうです。
我らがウクレレマスター、ジェイク・シマブクロさんも、5月後半はホームであるハワイで活動していました。5月24日に行われたナ・ホク・ハノハノ・アワードでは、「Music DVD」部門にノミネートされていたジェイク。残念ながら受賞は逃してしまいましたが、ハワイの数多くのミュージシャン仲間と楽しそうに話している姿がとても印象的でした。ヘンリー・カポノと一緒にステージで素晴らしい演奏も聴かせてくれましたよ。
今年、最優秀ウクレレ・アルバム賞を受賞した、
そんなジェイクは、これから日本での活動予定もいっぱい。ということで、今後の活動についてご本人にインタビューしました!
■新アルバム「ロック・コレクション」がもうすぐリリース。
フジロック・フェスティバル出演も決定!
ーーーアロハ! ハワイ、アメリカ本土でも大活躍のジェイクさん、日本での予定も多岐にわたりますね。
アロハ! そうですね、9月に日本でのツアーが決定したし、7月のフジロック・フェスティバルへの出演も決まりました。大好きな日本に行ける予定がはっきりすると、いつもハッピーな気持ちになります。
ーーーフジロックは7年ぶりの出演となりますが。
2003年、2007年につづいて3回めです。野外での大きなロック・フェスティバルにほかのそうそうたるメンバーと一緒に出られることは、とても光栄。2007年から7年ぶり…あ、ラッキー7ですね(笑)。単純にうれしいし、自分にとってもスペシャルなイベントですね。自分が若かったとき、まさかフジロックに「ソロ・ウクレレ奏者」が参加するなんて、想像もできなかったですから。でも、僕の人生はずっとロックにインスパイヤされているって感じている部分があるので、久しぶりの参加となる2014年のフェスは、また新しい刺激があると思います。本当に楽しみです!
ーーーロックといえば…新アルバム「ロック・コレクション」が、もうすぐリリースされますよね。
6月25日(水)に、日本でリリースとなります。僕はこれまで、本当にたくさんのロックチューンを演奏&レコーディングしてきました。オリジナル曲もあるし、尊敬するアーティストのロックナンバーをカバーしたこともあります。それらをギュッとまとめてみたのがこのアルバム。オジー・オズボーンの「ママ、アイム・カミング・ホーム」やレッド・ツェッペリンの「ゴーイング・トゥ・カリフォルニア」のように、ずいぶん以前にレコーディングしたものも入っているし、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」をはじめ、最近のコンサートで収録された未発表ライブ音源もあります。全17曲が収録されていますが、フジロックでもこんな曲を演奏したいなって、ワクワクしながらコレクションしました。
ーーー4弦しかないウクレレ1本で、こんなにも幅広い演奏ができるというのは、あらためて驚きです。
ありがとうございます。1曲めに収録されている「トーストメーカーズ・リベンジ」は、僕が最初にウクレレ・ヘヴィ・メタルってこういうことだよ! って感じながらレコーディングした曲なんです。ずいぶん前のことだけど、この曲をレコーディングしたときはものすごくエキサイティングだったのを覚えてますね。
■待ち遠しいジャパン・ツアーは9月に決定!
ーーーそして…。いよいよ9月には待望のジャパン・ツアーがありますね。
9月13日(土)の名古屋を皮切りに、関東、関西、九州など全11カ所で行われるジャパン・ツアー「JAKE SHIMABUKURO UKE NATIONS JAPAN TOUR 2014」。毎年のことながら、日本で演奏できるのはとってもうれしいです。僕にとっての特別な場所、日本へは「行く」っていうより「帰る」っていう気持ちになるんですよね。東北・仙台に行けることも、とってもとっても楽しみです。仙台とはずっといつも深いつながりを持ってますから。前のマネージャーであるカズサの故郷ということで昔から何度も行ってる場所だし、もちろん震災の後も何度も訪れています。今年もまた、その地に戻れることに感謝して、ハワイからジョイ(楽しさ)やアロハスピリットを運びたい。ハワイには、今なお日本を応援したいと思ってる人がたくさんいるから、その人たちみんなの思いも、ウクレレの音色を通して伝えたいんです。
ポスターの画像をクリックすると大きくなります。
ーーージェイクのそういう気持ち、絶対に伝わると思います。そして、今年の日本ツアーの内容はどんな感じになるのでしょう?
いつも日本に行くときは、新しい事、違うショーを観てもらいたいという思いでいます。だから、今年ももちろん去年とは全然違うステージになりますよ。ウクレレも3本違うものを使い分ける予定。これまで使ってきたカマカのテナー・ウクレレ「バッフィー」(とジェイクが名づけている)のほかに、新しいカマカのテナー、そしてカマカのバリトン・ウクレレを使う予定でいます。ちなみに、新しいテナーは、美しいブルーのトリミングがあるから「ブルー」って呼んでるんですが、バリトンにはまだ名前を付けてないんです。うーん、どうしようかな(笑)。
ーーー名前が決まったら、ぜひ教えてください(笑)。その3本のウクレレで、今までと違った表現を?
そうですね。それぞれの曲に一番あったウクレレを使ってみたいなと。バリトンでは、3曲を弾く予定。テナーでの演奏とはアレンジも変えて、本当に表現したい演奏に挑戦していくつもりです。たとえば、クラッシックの「アベマリア」は、これまでずっとテナーで弾いてきたけど、バリトンで弾くとまた違う。とてもダイナミックな演奏ができるなあって再認識したりね。大切な相棒であるウクレレ自体を使い分けることで、自分にとっての貴重な経験、新しい発見もいっぱいあるんですよ。だからそれを日本のみんなにもシェアしたい。今回はこの3本で演奏しますが、いつかスタンダート(ソプラノ)・ウクレレもステージで使うことがあるかもしれないし。ウクレレが持ついろんな面、いろんな可能性を見出し、それを感じてもらえるようなステージをお見せしたいです。
ーーー春にマウイで行われたコンサートでは、ベーシストとの共演もありましたが…。
もちろん、日本ツアーへも一緒に行きます。これまで、バンドのみんなとコンサートで演奏したことはあるけれど、コンサートツアーとして一人のベーシストと一緒にまわるのは初めて。自分にとっても新鮮でいい経験です。ベースは「ベース」。つまり、とっても低い音域の楽器ですよね。逆にウクレレは音域の高い楽器。レンジが違う2種の楽器同士のコラボレーションが気持ちいい! その心地よさ、みなさんにも感じてもらえたらうれしいです。とにかく、今年も日本でいろいろなことに挑戦していきたいと思っているので、多くの人に会場へ足を運んでもらいたいな。
ーーー日本ツアーをはじめ、日本での様々な活躍を、私たちも楽しみにしています。
ありがとう、僕も同じ気持ちです。日本のみなさんに会えるのを、心待ちにしています!
終始、笑顔いっぱいでインタビューに答えてくれたジェイク。インタビューしている側への気配りもすばらしく、本当にアロハスピリットにあふれた人であることを、あらためて実感しました。
次回の「ジェイク通信」では、日本ツアーに向けてのさらなる想いや、そして大好評オンエア中、ジェイク初のラジオレギュラー番組『UKE NATION RADIO with JAKE SHIMABUKURO』についての裏話などについてのインタビューをご紹介します。7月の「ジェイク通信」も、どうぞお楽しみに!
- ジェイク・シマブクロ
(Jake Shimabukuro)- 1976年11月3日生まれ/ハワイ州ホノルル出身。
4歳からウクレレを始め、1998年ピュア・ハートのメンバーとしてデビュー後、2002年ソロデビュー。ウクレレの特性を活かしながらロックやジャズ、ブルースなどのあらゆる音楽を取り込んだそのスタイルは、ハワイのみならず世界中のミュージック・シーンに大きな衝撃を与え続けている。- 【公式サイト】
www.jakeshimabukuro.jp(日本語)
www.jakeshimabukuro.com
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