サムとマカのホロホロおでかけ隊
クッウラのお話編 Part.3
- サム・モナハン
- バハマ生まれの陽気な南国男。高校留学で横浜に住んでいた経験あり。今も世界中を旅し続ける自由人。ハワイの自然とアートとビールが大好き。ひとり息子のマカと一緒に遊ぶのが一番のお仕事。
クッウラは、奥さんと息子に心配しないで、家が焼かれても死にはしないと言いました。そして家が燃えている時、煙が多くて焼かれている音がうるさい間に、息子のアイッアイはこっそりと家から逃げることが出来て、山の方に隠れました。クッウラとヒナは家に残って、火を使い、悪いカフや彼に協力したり手伝いをした人をやっつけました。
悪人をやっつけた後、クッウラとヒナは人間の体を無くしましたが、天使のように生まれ変わって、生き残ったのです。アイッアイだけはこっそりと逃げることができたので、体が残りました。この事件のすぐ後に、海にある魚すべてが消えて、食べられる海藻もなくなりました。
数カ月たっても誰も魚が釣れなくて、どうしても魚がほしいアリッイは、村の人に「魚を釣らなかったら命をいただく」と脅かしました。山の中に隠れていたアイッアイは、村の人がかわいそうと思って海までに助けに行きました。魚の神様が入っている大きな石を見つけて、お父さんのクッウラとお母さんのヒナの名前を呼びながら、二人のマナ(聖なる力)をもらえるように祈りました。
二つの石を海の近くにおいて、最初に釣る魚を2匹寄付することを村の人々に伝えました。これが1番最初の魚石で、初めてクッウラとヒナへ捧げた祈りでした。
二つの石を海の近くにおいて、最初に釣る魚を2匹寄付することを村の人々に伝えました。これが1番最初の魚石で、初めてクッウラとヒナへ捧げた祈りでした。
このすぐ後に、村の人々はすごくたくさんの魚を釣り、寄付をした後にアリッイに魚を持って行きました。アリッイが喜んで魚を生で食べ始めたところ、喉に詰まって、クッウラをやっつけると決めた王様は死んでしまいました。
その日からアイッアイはマウイ島や他の島に渡ってクッウラのヘイアウを作りました。オアフ島には、コオラウ山脈の東側のマカプウ湾に、きれいに残っているクッウラとヒナの祈る場所があります。イルカに会えるシー・ライフ・パークの前の道を渡ると、海のまん前にふたつの丸いヘイアウがあります。
ちなみにとんがっている固そうな石が置いてある方が男のクッウラのヘイアウで、丸くなっているすべすべの石が置いてある方が女のヒナのヘイアウです。このふたつのヘイアウから海に歩いて行きますと、ヒーリングプール(癒す力があると言われている海水)があるので、ここで悩みを流すのも良いでしょう。ただし波に流されないように気をつけてね!
ヘイアウは500年から1400年の歴史がありますので、絶対にいじらないで下さい。何か寄付を置きたいならば、自然の物にして下さい、雨で流されて溶けるものがいいですね。または、何かを持って行くよりもゴミを持って帰ることの方が良いと思います。周囲のプラスチックや割れたガラス瓶をかたづけたら神様も喜んでくれるでしょう!
そしてもうひとつ注意があります。魚が欲しいと願って、魚をもらったら、全部食べるべきです。良い部分だけ食べて、残りを捨てると石に変わる可能性がありますが、その話はまたいつか!
※このコラムは、アロハストリート2009年秋号に掲載された「サムとマカのホロホロおでかけ隊/第3回クッウラのお話」の全編レポート(ほぼ原文まま)です。ウエブサイトでは、3回にわけて全文を掲載します。
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