ノースショアがもっとも輝く季節・冬がやってきました。ノースショアの冬といえば大波やサーフィンコンテストですが、その中でも一目おかれているコンテストがあります。毎年12 月初めから2 月末までを波待ち期間と設定し、その期間内でワイメアに30フィート(約9m 以上)の大波が押し寄せた日、その日一日だけ開催されるコンテストがあるのです。そのコンテストは「In Memory of Eddie Aikau」、通称「The Eddie」。ロコは波が大きくなり始めるこの季節になると、「どうやら今年はいい波が来るらしい。エディの開催もあるかもなっ」と、毎年(笑)言い、開催を心待ちにしているのです。
エディ・アイカウ(1946年3月4日生~1978年5月17日没)。一流のビッグウェーブ・サーファーとして名が知られ、その能力を買われてノースショアのライフガードにスカウトされた人物。32歳の1978 年に、航海カヌー「ホクレア」の一員としてタヒチまでの航海へ旅立ちます。しかしその途中、船はモロカイ海峡で遭難。エディは救助隊を呼びに行こうと、荒れ狂う海にボード1本で飛び込み、1番近くに見えた島を目指してパドルしていき、帰らぬ人となってしまいました。その後、船は救助され、命を落としたのは助けを呼びに行ったエディのみとなったのでした。彼の勇敢な行動は、今でもハワイの人、サーファーたちに語り継がれ、伝説の人物として尊敬されています。
そんなエディを偲んで毎年開催されるのが「The Eddie」。彼がこよなく愛し、また生前ライフガードをしていたワイメア湾で開催されます。このコンテストは誰もが参加できる訳ではなく、選ば
れたサーファーだけが参加できる、選手にとっても名誉あるコンテストなのです。
このコンテストは幻のコンテストとも呼ばれているのですが、その理由は、過去24年間の中で開催されたのがたったの7回だから。ノースの冬の海には毎日のように大波が押し寄せますが、ワイメアは湾になっているため、他のポイントで波が高くてもワイメアでは大波が発生することはあまりないのです。最後に行われたのは2004年。それから早くも5 年が経とうとしています。
今年は開催となるでしょうか? ハワイに滞在中、この大会を観ることができるかどうかは運に任すしかないのですが、実は毎年、この特別イベントを確実に楽しめる日があります。それは開会式。世界中からトップ・クラスのサーファーがこの開会式に参加するためワイメア湾に集結。これでもかっ!というぐらいの豪華なメンツがそろいます。
開会式が始まり、参加者ひとりひとりにレイがかけれられた後は、プロも一般も混ざってのパパラッチ・タイム。選手たちは自分のサーフボードの前に立ち、輪になって並んでいるのですが、その輪の中に入り、5分間、好きなだけ写真を撮ることが許されるのです。これが実にたのしいっ! 無数のシャッター音やフラッシュを浴びる選手たちは、ちょっと照れ気味。そんな選手の素顔もすごく新鮮。こんなに多くの一流サーファーたちを1度にこんな至近距離で見ることができるのは、この開会式くらいでしょう。今年の開会式は12月3日。「The Eddie」の開催状況や出場選手など詳細は、オフィシャルサイトで確認してくださいね。
quiksilver.com/eddie
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エディ・ウッド・ゴー!!
ハワイの海に消えた永遠の英雄伝説
「エディ・アイカウ物語」
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岩藤夕子
ノースショアのことならここ!www.ad-northshore.comのハワイ代表。ゆる~りと時間が流れるストレス・フリーのノースショア ローカルライフの様子をブログにて公開中。Made in Hawaii にこだわったオンラインショップも密かに人気。チワワの愛犬チーキーとビーチで過ごす時間が何より幸せ。
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※アロハストリート2009~2010年冬号に掲載した記事です。
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