注目!フランスとラテンが融合した絶品料理
新連載コラムがスタート! ハワイ随一の食通、ショーン・モリスが、いま最も熱い旬のレストランをご紹介します。第1回はダウンタウンで旋風を巻き起こすおしゃれなお店!
公開日:2014.06.06
更新日:2018.06.25
最新の絶品グルメをご紹介する新連載コラムがスタートします!
ハワイのグルメを知り尽くす地元の有名人、ショーン・モリスが、続々とオープンする新しいレストランのなかから、とっておきのスポットを厳選。開店早々に彼が足繁く通い、納得するイチオシメニューだけをずらりとご紹介します。美食とワインをこよなく愛し、ロコのシェフの間でも一目置かれる存在のショーンが、太鼓判を押す最新レストランとは!?
※こちらのお店は閉店しました(2018年6月24日)
【グロンディン フレンチ・ラテン・キッチン】
雄々しいラテンアメリカとエレガントなフランス、ハワイでの出会い
アロハ、ショーン・モリスです。アロハストリートで新しく連載がスタートした僕のコラムをご覧いただき、ありがとうございます。記念すべき第1回は、ダウンタウンに登場した「グロンディン フレンチ・ラテン・キッチン」をご紹介します。ハワイが誇る素晴らしいレストランでの幸せなひと時を、多くのみなさんに味わっていただけたらうれしいです。
エクアドル、フランス、そしてハワイ。全く違う地域に位置するこの三者が、共に何かをするということは滅多にありません。けれども、ホノルルのダウンタウンに開店したばかりでありながら熱い注目を受けるレストラン「グロンディン」は、この3つの地域の美味を融合させているのです。
経営者であるデイヴィッド・セガラさんと妻のジェニー・グロンディンさん夫妻の画期的なアイデアで誕生したレストランでは、伝統的なフランスのビストロ料理、快活なエクアドル料理、そしてフレンチとラテンの風味と調理法を調和させた創造的な料理の3種の味を堪能できます。
それではハワイはどこに? 単純に、地理的にこの個性的な2種の料理がある国々の間に位置しているというだけでなく、僕らが暮らすこの島は、デイヴィッドとジェニー夫妻が創る美食のための食材を豊富に生み出しているのです。シンサトファームの豚肉、コレアファームのスパイシーマスタードグリーン、カウアイ島のエビなど、ハワイ産の旬の食材がそれ。皿の上でフレンチとラテンを結びつけています。
シェフには、ニューヨークの有名レストラン、ファッティ・クラブのシェフであったジェニファー・クレッパーさんと、夫でありファッティ・キューのシェフであったアンドリュー・プレスラーさんという熟練のふたりを迎えて開店したグロンディン。ふたりの卓越した腕前はこの店を、巧みな調理法に裏付けされた、ひとくち食べれば納得の美味なる皿の数々を提供する、革新的なビストロとしたのです。
最近ではランチもスタートし、ディナーメニューにはないサンドイッチを食べることもできます。クルティドと呼ばれる、ちょっと酸味あるコールスローの刺激が旨味を増す地鶏のサンドイッチ"チキン ソフリット"に、自家製パテとハムの"シャルキュトリー サンドイッチ" 、そして僕の好物ともなった "クロックマダム" 。自家製ハムとグルュイエールチーズをトーストしたブリオッシュにのせ、目玉焼きをトッピング、ベシャメルソースでいただくクロックマダムは、実に美味なのです。
ディナーに行くなら、まずはベルトを緩めて。と言うのも、プチ プラットと呼ばれる小皿料理が何種類もあるのです。甘いエビと唐辛子をライムジュースでマリネした伝統的なプラウンセビーチェや、ポーク、鴨、チキンのジュスでいただくエスカルゴ、そして、オアハカモーレソースを絡めた鴨足のコンフィを卵たっぷりのクレープで包んだ"クレープ モーレ ネグロ"などなど...。
パテ・ド・カンパーニュ(田舎風パテ)、自家製ハム、フォアグラムース、コルニッション(ミニキュウリのピクルス)、自家製マスタード、シラントロビネグレット
鴨足のコンフィ、オアハカモーレソース、シラントロ、ライム クレームフレーシュ(ライムのサワークリーム)
メインディッシュのメニューにも、食べたい料理が目白押しです。試すべきは、"パン ローステッド チキン"。真空調理法で下ごしらえし、皮がこんがりと仕上がるようフライパンで焼き上げた、柔らかくしっとり、バターが香るチキンです。ほかにも、ふりかけたシラントロビネグレットの酸味が印象的な、ガーリックとラテンのスパイスで焼いたポークロイン"チュレッタ"もおすすめ。ピリッとしながらもフルーティーな風味を感じるペルーの黄色い唐辛子、アジアマリロのソース、レーズンと松の実をアクセントにし、サフランライスを添えたハワイ産鮮魚料理"パン ローステッド フィッシュ"も美味なる一皿です。
デイヴィッドとジェニー夫妻が、異なる国々の料理に最高級のハワイ産食材を融合させて創造した料理は、お互いの中に根付く文化を越えて結ばれたふたりのロマンチックな人生の集大成。愛情がたっぷり詰め込まれた料理は、胸がいっぱいになる...だけでなく、お腹もいっぱいに膨れ上がります。店で舌鼓を打つ方々に対し僕は、食後のロマンチックなひと時に、お腹が膨れすぎて動けなくならないようにと願うばかりです。
【ショーン・モリスのハワイ最新グルメ探訪】
第2回 ダゴン
第3回 MWレストラン
第4回 カン・ザマン
第5回 ザ・ヌック・ネイバーフッド・ビストロ
Grondin French Latin Kitchen
- この記事をあとでまた
みたい場合は、
マイページにクリップ!