おしゃれな異空間でモロッコ&レバノン料理

おしゃれな異空間でモロッコ&レバノン料理

ハワイ随一の食通、ショーン・モリスが厳選レストランをご紹介!第4回はダウンタウンのモロッコ&レバノン料理店「カン・ザマン」。裏メニューにもご注目!

公開日:2014.11.27

更新日:2020.08.18

ショーン・モリスのハワイ最新グルメ探訪

※カン・ザマンは閉店しました。(2020年8月現在)

 ハワイきっての食通、またワイン愛好家として広く知られるショーン・モリスによる連載コラム「ショーン・モリスのハワイ最新グルメ探訪」。第4回は、ダウンタウンにオープンし瞬く間に脚光浴びた、モロッコとレバノン料理のお店をご紹介します。

【カン・ザマン】

ハワイに押し寄せる地中海料理の波

アロハ、ショーン・モリスです。
連載コラム「ショーン・モリスのハワイ最新グルメ探訪」。第4回の今回は、旬なレストランが軒を連ねるダウンタウンのなかでも異色を放つ「カン・ザマン」をご紹介します。絶品の隠れメニューも登場するので、どうぞお見逃しなく。

400IMG_5927.jpg 世界が憧れるハワイには、毎年数限りない旅行者が訪れます。そして、その快適な熱帯気候とロコたちのフレンドリーな人柄に魅了され、移り住むことを夢見る人も少なくありません。さまざまな人種が住み、また行き来していますから、当然のことながら、アジア、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、さらには地中海地方など、世界各国の料理が楽しめるレストランが次々とオープンしています。

そんなひとつに、ホノルル・ダウンタウンのチャイナタウンとのちょうど境目辺りに位置する「カン・ザマン」というレストランがあります。モロッコはマラケシュ市出身のカマル・ジェンマリさんが、レバノン人のユーセフさんといっしょに経営する店で、モロッコ料理にレバノン料理を併せた、ダウンタウンの数ある他店とはひと味違う独創的な食体験を提供しています。

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オーナーのカマル・ジェンマリさん(左)、ショーン・モリス(右)

 

400IMG_5912.jpg 鮮やかなティールとオレンジ、深紅を基調に、ぬくもりのある木製家具でまとめられた店内は、ムーア調のエキゾチックな異空間。格子柄の壁伝いに高天井を見上げると、そこにはこれまた異国風のシャンデリアが下がり、店内をほのかに照らし出しています。なんとも言えない香しいアロマに包まれ、一瞬モロッコのバザールに降り立ったかのような錯覚に。屋外には、チャーミングなパティオが用意され、こちらは涼風を感じながらのランチやディナーにちょうど良さそうです。

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前菜の盛り合わせ/Mezza Sampler
グリルしたナスをピューレした香ばしいババガヌーシュ、
オリーブオイルで煮込んだトマトとピーマンのモロッコ風冷製サラダのタクトウーカ、
レバノン料理の定番フムスとミント、レモン、ガーリック風味のビネガーライスを
ぶどうの葉で包んだレバノン料理、ワラクイナブの4品盛り合わせ。ピタと一緒に。

モロッコに住むカマルさんのお母さんの秘蔵スパイスブレンドが隠し味というここの料理はどれもオーセンティックで、しかも誰の口にも合う親しみやすさが魅力。スタートには、伝統的なレンズ豆のスープ、あるいはタブレ、自家製モッツァレラとトマトにザーター(中東のスパイス)を散らしたサラダ、緑野菜とオレンジに香りのいいオレンジブロッサムと蜂蜜のヴィネグレットをかけたモロッコサラダなどを。メゼ(アペタイザー)のセレクションも豊富で、ニンニクの効いた濃厚なフムス、スモーキーなフレーバーが香ばしいババガヌーシュ、カラリと揚げたファラフェルといった定番料理に加え、ワラクイナブ(ミント、レモン、ガーリック風味のビネガーライスをぶどうの葉で包んだレバノン料理)、タクトウーカ(オリーブオイルで煮込んだトマトとピーマンのモロッコ風冷製サラダ)といったかなり奥深いアイテムも揃っています。

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本日の鮮魚/Catch of the Day本日の鮮魚とエビをサフランのブールブランソースでソテーし、
サフランで鮮やかに色付けされたマッシュポテトとサヤインゲンを添えたお魚メニュー。

 

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特製ムロージア/Mrouzia(限定)蜂蜜で心地よい甘さに煮詰めたムロージアソースでオックステールを煮詰めたシチュー。

 

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チキンのシャルワマ/Chiken Shwarma チキンのシャワルマ(ドネルケバブ)はライスとレバノン風ピクルス、
ババガヌーシュとピタ付き。ラムと野菜のグリルは、
トマトと玉ねぎのさっぱりサラダ、フムス、ピタとライス付き。

 

メインは、何種類かのタジンとクスクス、完璧に焼き上げた柔らかなマリネマトンのラムケバブ、香りも味も抜群のチキンシャワルマ(ギロ風サンドイッチ)など。運が良ければ、鶏肉、卵、ナッツをフィロ生地で包み焼き、シナモンシュガーをまぶしたブスティラ、本日の鮮魚とソテー海老 サフランブールブランソース サフラン風味のマッシュポテトとサヤインゲン添え、オックステールをラサルサヌー(スパイス)とサフラン、心持ちの蜂蜜といっしょに煮込んだ特製ムロージアなど、カマルさんお得意の裏メニューに出会えるかもしれません。

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モロッカン・ミントティー/Pot of Moroccan Mint Tea

 

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バクラヴァ/Baklava

 

締めくくりには、刻んだアーモンドとクルミをフィロ生地の間にはさんで焼き、とろりと甘いシロップをかけたクリスピー&チューイーなバクラヴァがマストでしょう。あるいはオレンジブロッサムのフローラルなアロマが染み込んだチーズケーキを。個人的には、スイーツといっしょに香りのいいモロッコミントティーをオーダーすることをおすすめします。

300RIMG_6112_edited-1.jpg カン・ザマンで食事をすると、ここがハワイであるということを忘れてしまいそうです。でもご安心を。外に一歩出れば、ちゃんともうひとつのパラダイスが待っていますから。

【ショーン・モリスのハワイ最新グルメ探訪】
第1回 グロンディン フレンチ・ラテン・キッチン

第2回 ダゴン
第3回 MWレストラン
第5回 ザ・ヌック・ネイバーフッド・ビストロ

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