2006年7月から改装工事に入ったビショップ博物館のハワイアン・ホールに一足早く「ピクチャー・ギャラリー」がオープンしました。
1891年に公開された「ピクチャー・ギャラリー」には、ビショップ博物館所蔵の絵画コレクションが多数展示されていました。ところが1936年には閉館され、なんと約70年という時を経て2008年1月にニュー・オープンとなり、再び私たちの前にお目見えしたのです! コレクションは18世紀から19世紀初頭のハワイが偲ばれる貴重なものばかり。ビクトリア時代を象徴する公開時の1891年を忠実に再現したというギャラリーをさっそくご紹介しましょう!
左の写真は1891年当時のギャラリー、そして右側の写真が今回再びオープンしたピクチャー・ギャラリー。オリジナルに忠実に再現されています。そこにいるだけでタイムトリップしちゃったような気分になります。
ビクトリア調の調度品やゴシック調の内装、アンティーク・コア製ショーケースやベンチなど、重厚感にあふれています。
写真左:1865年当時のワイキキからマノア渓谷を望んだ風景。空の青さは今と変わらないけれど、今では高層ビルが立ち並ぶワイキキもその頃は「水が湧き出る」という意味の通り、こんな湿地帯だったのですね。
写真右:一瞬ダイヤモンドヘッド?と思うこの山はパンチボウル。1917年に描かれた絵です。今、私が住んでいるマキキがちょうどこの辺りなんですよね。ここも湿地帯だったんですねー。
写真左:クイーン・エマの息子カメハメハ4世。4歳でこの世を去ってしまった彼の写真を元に描かれた肖像画。
改装中のハワイアン・ホールには、これまでにはなかったエレベーターも完成していて、バリアフリーになっていました。まだ工事が続いている1階部分をのぞいてみたら、天井には久しぶりに見たクジラの姿が。
今回の大掛かりな改装の前にも修復が幾度となくされていたそうですが、柱に塗られていた何層ものペイントをきれいにふき取ったらその下からは…なんと!細かいディテールのデザインが施された真鍮製の柱の姿が。これまで隠れていたことが、次々と発見されているようです。
この石は、「カネイコカラ」と言って、ハワイアンには、魚の神の像と信じられている石像。工事のためこの石像を動かそうとしたのですが、掘っても掘っても根元に到達しなかったんだそうです。今から100年前に寄贈された時、なんとセメントで博物館の床に固定してしまったようですが、現代の技術でも移動することができないなんて、なんとも不思議なお話ですね。
このようなハワイに関する興味深い話や、歴史、貴重な絵画をはじめ、ポリネシアの島々の文化、資料のほか、ボルケーノについて詳しくわかるサイエンス・センター、ハワイで観測できる星が見られるプラネタリウムなど、ハワイのことならなんでもわかるビショップ博物館に出かけてみませんか? 新しくオープンしたピクチャー・ギャラリーもお忘れなく!
ビショップ博物館
住:1525 Bernice St, Honolulu, HI 96817
電:847-8291
営業時間:9:00~17:00
駐車場:あり(無料)
HP:http://www.bishopmuseum.jp/
- この記事をあとでまた
みたい場合は、
マイページにクリップ!