2009年の旧正月は1月26日。チャイニーズ・ニュー・イヤーと呼ばれ、ハワイでもこの日の前後はチャイナタウンを中心に、新年をお祝いしようと大いに盛り上がります。私の中で恒例となった、チャイニーズ・ニュー・イヤーのメインイベントが華やかに行われ、今年も爆竹の音で厄を落とし、獅子に1ドルをあげてグッドラックをもらってきました。
チャイナタウンにあるチャイニーズ・カルチャー・プラザでは、1月24日までの3週末にわたってお祭りが催されました。23日、24日は、夜11時近くまで屋台や出店が並んで、チャイナタウンは大にぎわい。近づいていくとお囃子の音が聞こえ、ふっと懐かしい気分になりました。
チャイニーズ・カルチャー・プラザのステージでは、少年少女がマーシャル・アーツの型や技を披露しています。屋台では春節らしい、中国の食べ物を用意。その場で料理しているので、あちこちからいいにおいが漂ってきます。揚げもちやおめでたいお菓子のほか、焼きそばや焼き鳥など、どれもおいしそう!
おなかが空いていたので、屋台から食べ物を買いました。大きな鉄のフライパンでその場で作っているチャーハン、ガーリック・フライド・チキン、そしてキクラゲ、レンコン、白菜、春雨などの炒め物のプレートは、予想外においしかったです。
チャイニーズの生徒の親が出しているブースでは、縁起物の翡翠がついた、かわいいブレスレットを1個1~3ドルで売っていました。そのおとうさんは、普段はある大きなスーパー・マーケットのITなので、ちょっと不思議(笑)でした。
ちなみに、彼のお店ではないのですが、絶対に著作権を無視して作っていると思われるハローキティ、スヌーピー、プーさんなどの縁起物グッズも売られていて、けっこう笑えました。
マウナケア・ストリートに移動すると、バリバリというものすごい爆竹の音と、ガンガンガンガンという、頭痛の時には絶対に聞きたくないようなドラの音が。そして花火の煙で、空気が白くかすんでいました。
街角のあちこちで獅子たちが踊りまくり、人々からお札をもらっています。
前に進むのも大変なくらいの人ごみだったのですが、気がつくとちょうどあるお店の前にいて、「危ないから下がって下がって!」とスタッフの人に言われたのですが、逃げる間もなく、ものすごい音で花火が鳴り始め、獅子が何頭もお店の前で踊り始めました。よく見るとスタッフの人たちですら耳を塞ぎ、中にはマスクをしている人もいました。でも、これでこのお店は、今年1年、幸運に恵まれることでしょう。
横道にも、小さな獅子が1頭いました。見ているととても勇敢で、花火に向かって突進していくのです。中に入っているのはまだ小学生くらいの男の子たちなので、火傷でもするのではないかとハラハラしてしまいました。
でも、お店の人たちも笑顔、獅子にお札をあげる人たちも笑顔…。不景気だからこそ、このお祭りの活気は貴重なものだと感じました。
24日午後に行われたパレードは、獅子やドラゴンが道を練り歩き、これまた多くの人が集まり、チャイナタウンは大混雑! 次々と現れる獅子たちの見事な舞に酔いしれていました。
日本人として、元旦にはしっかり神社で元朝参りもしたのに、またチャイニーズ・ニュー・イヤーでグッドラックをいただくのは欲張りなようですが、なんだかこのチャイナタウンの旧正月のお祝いが私は好きです。
CHIYO
1990年よりハワイ在住のピアニスト。ハワイ大学大学院ピアノ・パフォーマンス科卒業後、「チヨ・フリン・ピアノ・スタジオ」を設立。国際色豊かな生徒たちにピアノを教えている。
公式サイト:www.chiyomusic.com
- この記事をあとでまた
みたい場合は、
マイページにクリップ!