ハワイ島ヒロ在住のフリーカメラマン/ライターが、ノスタルジックなヒロの町の様子を在住者ならではの視点で紹介していきます。
イシカワユウコ
報道カメラマンとして勤務後、退職。現在はハワイ島にて「フィジカル・セラピー」を学ぶかたわら、フリーカメラマン/ライターとして奮闘中。在職中とは違い「好きな写真を好きなように撮れること」が一番の幸せ。2008年9月に移住してきたばかりの「ハワイ島初心者」。揉んで、癒して、撮れて、書けて、歌って踊れる「高気圧ガール」が目標。
マッサージ・スクールのクラスメイトが東南アジアを巡るクルーズに出かけてしまうため、その間彼の家の「ハウスシット」をすることになりました。
日本ではあまり馴染みのない習慣ですが、こちらでは、長期間留守をする時には友人などに「お留守番」をお願いすることがよくあります。ヒロに来てまだ間もない私が「ハウスシット」をするのはこれで2回目。私が独り身である身軽さと、日本人であることそのものが、この町の人にとっては安心や信頼にも繋がるようです。
今回の家は、ヒロダウンタウンから車で約20分ほど。道も舗装されていなくて、街灯もないような所です。4エーカー(約4900坪)の土地の中に、3LDKの家と、贅沢なジャグジー、一周するだけで1時間はかかってしまう素晴らしい庭があります。
雨が多いこの辺りでは、どんな植物も本当に良く育ちます。しかも、ほとんど手間いらず。季節がくれば美しい花を咲かせ、やがて果実を実らせます。この家でも、いろんな花や果物が競うようにその生命力を見せつけています。
伝説の花オヒアレフア、友人の大好きなアンスリウム、この土地の気候がぴったりの蘭や極楽鳥花。そして果物の木もたくさん。こちらではマンダリン・オレンジと呼ばれるミカンやグレープフルーツ、レモンなどの柑橘類、バナナやスターフルーツ、ランブータンにアボカド。それぞれ少しずつ旬の時期が違うので、一年中果実が楽しめます。
そしてなんともビッグアイランドらしいのが、マカダミアナッツ。友人宅には20本ほどの木がありますが、秋には200キロ以上の実が収穫できるそう。こちらは、マウナロア社に持って行くと1ポンド(約450g)単位で買い取ってもらえるとか。
この島では、マカダミアナッツの花から採れるハチミツも名産品。甘い香りを放つ花が咲き誇る春には、木々の周りを蜜蜂たちが忙しそうに飛び回っています。
この家にいると、ヒロの町ですら都会に思えてきますが、そんな「都会」の住民が、こういった名産品を手に入れることができるのが、毎週水曜と土曜に開催されるファーマーズ・マーケットです。
ここは熱処理をしていない生ハチミツをはじめ、季節のフルーツや野菜が並ぶ「地産地消」の見本市。でも町の人はみんな早起きなので、ファーマーズマーケットも、お昼前には「売切御免」で店じまいをしてしまう所がちらほら。広告が入った次の日のスーパーも然り。夕方にはセール品の棚は空っぽになってしまいます。
「早起きは三文の得」。ヒロで暮らしていくにはとても大切な教訓です。
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