よりよいハワイを未来に残そう ecoなHawaiiをまじめに考える
ハワイが注目するクリーンエネルギーとは
ハワイは今、輸入しなくてはならないガソリンなどの化石燃料への依存度を下げるため、自分たちで生み出せる「クリーンな代替エネルギー」の研究に力を入れている。
ハワイ州リンダ・リングル知事は2008 年1月、米国エネルギー省(DOE)とともに、2030 年までにエネルギー需要の70%をクリーンエネルギーに転換しようという「ハワイ・クリーンエネルギー・イニシアチブ」を策定した。
太陽光発電、風力エネルギーによる送電や波力発電の調査など、持続可能なエネルギー資源についての研究を進めると同時に、ハイブリッドカー奨励プログラムや、藻類植物によるバイオディーゼルの開発、レストランから出る廃油の再利用システムなども推進している。
環境に配慮しつつ、自分たちの使用するエネルギーを自ら作り出そうとするハワイ・クリーンエネルギー・イニシアチブの動きに、今後も大きな注目が集まりそうだ。
また、価格が不安定な輸入石油への依存を減少させることで、電気代などの提供価格も安定し、人々の豊かな暮らしにもつながっていくと期待されている。
ハワイ州リンダ・リングル知事は2008 年1月、米国エネルギー省(DOE)とともに、2030 年までにエネルギー需要の70%をクリーンエネルギーに転換しようという「ハワイ・クリーンエネルギー・イニシアチブ」を策定した。
太陽光発電、風力エネルギーによる送電や波力発電の調査など、持続可能なエネルギー資源についての研究を進めると同時に、ハイブリッドカー奨励プログラムや、藻類植物によるバイオディーゼルの開発、レストランから出る廃油の再利用システムなども推進している。
環境に配慮しつつ、自分たちの使用するエネルギーを自ら作り出そうとするハワイ・クリーンエネルギー・イニシアチブの動きに、今後も大きな注目が集まりそうだ。
また、価格が不安定な輸入石油への依存を減少させることで、電気代などの提供価格も安定し、人々の豊かな暮らしにもつながっていくと期待されている。
※4回に分けて、特集「エコなハワイをまじめに考える」をウエブサイトにて掲載します。
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ハワイ島やマウイ島では、大きな風車群による大規模な風力発電を行っている。ハワイ諸島がうける風の恵みはすでに大きなパワーを生み出していて、マウイのカヘアヴァ・リッジにある10エーカーのソーラー・ファームは、現在、ラナイ島の電気の3分の1 を提供している。 現在オアフ島内に風力発電所はないが、カフク地区などいくつかのエリアで今後、風力エネルギー生産が行われる可能性もあるという。 |
さんさんと降り注ぐ自然の恵み、ハワイの太陽光をクリーンエネルギーとして利用しようという動きは、実はとても盛んになってきている。ソーラーパネルの設置に補助金が出たり、州や市・郡などの税金控除が適応されたりしてきたが、2010年1月1日以降、太陽熱温水器を設置しない新築一戸建住宅に対しては、特例を除き、建築許可を出さないという法案も可決されているほどだ。 |
海に囲まれた立地を活かし、水のパワーを生かしたエネルギー開発も行われ始めている。深海の冷水を利用してビルの温度を下げる「海水エアコンシステム」や、海水の温度差や波のパワーを利用してエネルギーを生み出す「海洋温度差発電」「波力発電」など、その可能性は広がり続けている。 |
海に囲まれた立地を活かし、水のパワーを生かした エネルギー開発も行われ始めている。深海の冷水 を利用してビルの温度を下げる「海水エアコンシス テム」や、海水の温度差や波のパワーを利用して エネルギーを生み出す「海洋温度差発電」「波力 発電」など、その可能性は広がり続けている。 | ||
大豆やパームなどの植物油脂をもとに作られるバイオ燃料、バイオディーゼルは、その排気も石油ディーゼルに比べてクリーンなエコ燃料だ。 (写真提供/Pacific Biodiesel,Inc) |
パシフィック・バイオディーゼル社(公式サイト英語) 創立者 ボブさん&ケリーさん |
我々がハワイ州とともに取り組んでいる「レストラン・フォー・リニューアブル」は、とても優れたプログラムです。マクドナルドなどファストフード店や各レストランがお金をかけて捨ててきた廃油でバイオディーゼルを作り、それがホノルル市のトラック燃料などに利用されるんですからね。家庭のキッチンで出た使用済油のリサイクルも進んでいます。今後は、ジャトロファ(和名:ナンヨウアブラギリ)などの植物を栽培し、それらを原料に燃料を作る計画も進行中。バイオマスの可能性は無限です! | |||
オアフ島内を網羅する市バス、通称ザ・バスでは、屋根の上にモーターを配したハイブリッドバスを 2006年より導入。現在は全体の約1割の50 台ほどが、各路線を走行している。ディーゼルと電気モーターを併用して走るこのバスは、従来より静かで安定感のある乗り心地。走行中のブレーキを踏む回数も少なくて済むので、排気ガスが従来の90%以下に押さえられ、環境にもやさしい。ホノルル市は今後さらに10台の導入を決めている。 | ||
屋根の上にモーターを積んだハイブリッドバス。 2台連結したバスも揺れが少ない。 |
ハワイアン航空は、あのロールスロイス社と提携してエコエンジンの開発に取り組んでいる。来年、ハワイアン航空が採用するエアバスA -330が搭載するエンジン、トレント700も、ロールスロイス社によるもの。環境への配慮はもちろん。燃料コストを削減し、その分航空運賃を安くして乗客に還元することもゴールとしているという。 |
「客室のベッドや洗面台にも節電・節水を呼びかけるカードを置いています。日本からのお客様はとても協力的ですね」と語ってくれた、グリンチームのクリスさん&ステファンさん、GMデイビッドさん( 左から)。 |
ハイアット・リージェンシー・ワイキキ・ビーチ・リゾート&スパでは、毎月のようにグリーン・ミーティングを行い、ホテル施設内で発生するゴミを減らし無駄なエネルギー消費を抑える努力をしている。ホテル内のライトをLEDに交換、節水機能のあるエアレーターも導入。客室にサーモスタットを設置して冷やしすぎを防ぎ、レストランで出る廃油はバイオディーゼルに再生している。 | |||
ハイアット・リージェンシー・ワイキキ・ビーチ・リゾート&スパ | ||||
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※アロハストリート2009~2010冬号に掲載した記事です。
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