5月最終週にハワイアンミュージックの祭典ともいえる、「ナ・ホク・オ・ハワイ・ミュージックフェスティバル」が開催されました。今年で33回目を迎えたこのイベントは、ハワイのグラミー賞ともいうべく、この1年で活躍したアーティスト、発表された音楽作品を称える式典です。今年からフェスティバルとなり、前夜祭を含めると延べ4日間に渡る大きなイベントとなりました。この記念すべき、スケールアップの年にアロハストリートは密着取材。幅広いハワイアンミュージックの魅力に迫りました。
協力:HARA(HAWAII ACADEMY RECORDING OF ARTS )
前夜祭から豪華なメンバーが出演
会場はハワイ・コンベンション・センター。27日の前夜祭に、早くも多数のアーティストや関係者、一般参加者が集まり、盛況のうちに開幕しました。エイミー・ハナイアリイ、フランク・ヒューイット、ジェイク・シマブクロと日本でもおなじみのビッグネームが続々とステージに上がります。
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今回の日本からの招聘アーティストの一人が伊藤由奈さん。初海外ステージが、生まれ育ったハワイの、しかも最大の音楽祭ということで、感無量の様子。しかも昨年最多受賞のパリの演奏という豪華な演出。「初めはとっても緊張しましたが、お客さんの温かい声援に、だんだんとリラックスしてきました。帰ってきたなという感じです」と、凱旋コンサートは大盛況でした。演奏後、ホノルル市とHARAから「マッキンリー高校卒のハワイ出身アーチストが日本で活躍していることを誇 りに思い、今後の活躍を応援し、これからも支えていきます」という主旨の表彰が行われ、隠れたサプライズに思わず涙な場面も。
無事にステージを終えた伊藤由奈さんに、記念すべき最初のフェスティバルに参加した感想を聞いてみると。「とっても光栄でした。小さいときから知っていたイベントだったので。ハワイの音楽祭に、日本からのアーティストとしてご招待いただいたことはうれしかったです」と喜びでいっぱいでした。
自身の音楽にも影響を与えてくれたという、ハワイの音楽シーンの特徴は、「アーティストが、ひとつのアートを作ってるという感じで、みな気持ち良く曲を作ったり歌ってますよね。フリースタイルというか。ハワイのもつ開放感とか人の温かさとか、そういうのが音楽作りに自然と表れているんだと思います」。ちなみに良く聞いていたアーティストは、「何でも聞いてましたが、エコル、カラパナ、パリとか好きですね」ということ。
親族や幼馴染、ファンのみんなに見守られたステージは、一体感があり温かいものとなりました。
大御所アーティストたちによるワークショップ
2日目からウクレレ、チャント、ギター、サックス、CD製作など、音楽に関する様々なワークショップが行われました。ジョン・クルーズ、ハワイ州観光局のキャンペーンソングで日本でもおなじみのマノアDNA、ジェイク・シマブクロ、偉大なクムフラのウルヴェヒ・グェレロなど、大御所アーティストが一堂に集結。ワークショップは一般参加でき、こうした著名アーティストから直々に音楽を教えてもらえるなんて、なんて贅沢なんでしょう。
ウクレレの巨匠エディ・カマエとジェイク・シマブクロの夢のコラボ。ウクレレのセッションをしながら、エディ・カマエ独自のテクニックや弾き方のコツなどを伝授。
ナ・ホク・アワード受賞の常連、ケアリイ・レイシェルは「Hakukole」という、何かの中傷や冷やかしを表現した言葉やチャント、歌の講義を行った。
ナ・ホク・ハノハノ賞7部門にノミネートされたウルヴェヒ・グェレロによる演奏とフラ。台湾からのダンサーも参加で、インターナショナルな雰囲気に。
音楽はやっぱりステージで!連日繰り広げられたライブ
ワークショップともうひとつのハイライトはライブです。ワイキキの各ホテルやショッピングセンターでは連夜ライブが行われました。
今回の特別招聘アーティストの一人、リー・リトナーのライブはアロハタワーで開催。フュージョン・ジャズの大御所に、ハワイのジャズファンが大集結。グラミーウィナーのデイビッド・パックに、最後のハナホウでは、映画フットルースやトップガンで知られるケニー・ロギンスがセッションに参加。ゴージャスなスムーズ・ジャズ・ナイトでした。
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