南国で楽しむ一絃琴のしらべ
日本の伝統楽器のひとつである「一絃琴」のリサイタルが、10月1日(土)、オアフ島のハワイ大学オービス音楽堂で開催されます。
公開日:2011.09.07
更新日:2017.06.14
日本の伝統楽器のひとつである「一絃琴」のリサイタルが、10月1日(土)、オアフ島のハワイ大学オービス音楽堂で開催されます。当日は、伝統的な曲だけでなく、現代曲、即興曲なども含めた、レクチャー・コンサート・プログラムが予定されており、静かに響く琴の音色が堪能できそうです。
「一絃琴」は、その名の通り、一本の絹糸を胴に張っただけのシンプルな楽器で、江戸時代末期には、武士、文人、高僧といった男性によって、精神修養の楽器として演奏されてきました。たった一本の弦で奏でられる凛とした琴の音色は、聞く人の心に平安をもたらすとも言われています。現代の日本ではあまり馴染みのない楽器となっていますが、30年前に直木賞を受賞した宮尾登美子の小説「一絃の琴」や、10年前に同小説を元に製作されたNHKのドラマ「一絃の琴」で、楽器の名前だけは聞いたことがあるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
峯岸一水氏 (写真:堤祥一郎)
ランディ・レイヌ・ルーシュ氏
一絃琴とハワイの結びつきは強く、ハワイ大学で講師を務めた故・山田千恵氏によって、1966年より、一絃琴の演奏と教授が行われていました。山田氏の逝去後は演奏が行われることがなかった一絃琴ですが、今回、山田氏の弟子で、カナダ在住の国際的コンサート・アーティストであるランディ・レイヌ・ルーシュ氏がハワイ入りし、清虚洞一絃琴宗家四代目である峯岸一水氏とともに演奏会を行います。ハワイに一絃琴の音色が復活する貴重な機会となりそうです。
今回のハワイ大学の演奏会はハワイ大学講師であった山田千恵(清虚洞一絃琴許し名・山田一紫)の追悼としておこなわれます。出演は、峯岸一水 、Randy Raine-Reusch、石坂一淨、比留間一莎、篠澤一瀲、荻野一汎、藤井千惠子のみなさんです。
幽玄な琴の音色に耳を傾けながら、忙しい日常生活の喧騒を忘れ、癒しのひと時を過ごしませんか?
清虚洞一絃琴演奏会/Seikyodo Ichigenkin Recital
(Japan
Foundation国際交流基金助成事業)
[日時] 10月1日(土)19:30~
[会場] オアフ島ハワイ大学オービス音楽堂
[入場料] 無料ですが任意の寄付金を受け付けます。
※この寄付金は山田千恵ファウンデーションを通じて日本音楽を勉強するハワイ大学の学生の支援のための基金に寄付されます。
※上記以外にも、下記の演奏会が予定されています。
9月29日 7:30pm~ Kahala Nui retirement Center
出演:峯岸一水、Randy Raine-Reusch
9月30日 10:00am ~ マキキ聖城基督教会礼拝堂
出演;峯岸一水、Randy Raine-Reusch
9月30日 2:30pm~ ハワイ出雲大社奉納演奏
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