アロハストリート（以下アロハ）：山田さん、アロハ！ 今回、山田さん主演の映画「琉神マブヤーTHE MOVIEー７つのマブイ」が、ハワイ国際映画祭でのワールドプレミア先行公開されましたね。おめでとうございます！

山田親太朗さん（以下山田）：ありがとうございます！じつは昨日の朝ハワイに着いて、その後すぐに劇場の舞台挨拶に行ってきたんですよ。ハワイのみなさんの前に出るということで、「ハワイの人っぽくなろう」と思って髪の毛を金髪にして来たんですけど、ハワイって黒髪の人が多いんですね！金髪にして現地の人っぽくなるどころか、どんどん遠ざかっちゃいました。しかも、「マブヤー」のイメージでもないですし、金髪。

アロハ：ハワイはアジア系の人が多いですからね（笑）。さて、今回の映画ですが、もともと「琉神マブヤー」は沖縄限定のご当地テレビ番組だったんですよね？

山田：そうなんです。沖縄では、「マブヤー」を知らない人は２％しかないというデータがあるほど人気なんです。テレビシリーズでは地元のキャストが出演しているんですが、今回の映画化にあたり、僕が参加させていただくことになりました。DA PUMPのISSAさんやガレッジセールのお2人、キャン×キャンの長浜之人さんなど、沖縄出身の方がたくさん出演されてるんですよ。仲間由紀恵さんも友情出演されていたり。

アロハ：キャストが豪華ですよね！予告編を拝見したのですが、みなさん沖縄出身とあって、沖縄の言葉がとってもナチュラルで。正直、知らない言葉がいっぱいで、字幕がないとわからないかも？と思ってしまうほどでした（笑）。

山田：沖縄の言葉って、イントネーションだけじゃなくて、言葉自体が違うものも多いですからね。でも、沖縄弁って、すごくいい言葉がいっぱいあるんですよ！僕は、「ゆいまーる」とか「いちゃりばちょうでぇ」という言葉が好きです。

アロハ：ゆいまーる？いちゃりば……？？

山田：ゆいまーるというのは、助け合いっていう意味です。いちゃりばちょうでぇは、一度会ったら誰でも兄弟だよ、っていう意味なんですよ。こういうのって、なんか良くないですか？

アロハ：すてきな言葉ですね〜。ハワイのアロハスピリットと共通するものを感じます。

山田：沖縄もハワイも南国の島なので、共通するところが多いですよね。じつは今回の映画でも、この「ゆいまーる」がひとつのテーマになっているんですよ。琉神マブヤーは戦隊ヒーローですが、ただ敵を倒すだけのヒーローじゃないんです。というか、敵を倒さないヒーローなんです。

アロハ：敵を倒さないんですか!?

山田：はい。殴ったりはするんですけど、倒しません。敵の言うことも一理あるんですよ。悪の軍団は、「人間が環境破壊して、沖縄の自然を汚してしまったんだ、人間め〜！」と思って、人間の敵になってしまったんです。沖縄を思う気持ちは一緒なんですね。だからマブヤーは、悪から人々を守るだけじゃない、沖縄の海や自然を守るヒーローなんです。

アロハ：なるほど…深いですね。ロケは沖縄で行われたんですよね？

山田：そうです。沖縄の北部のほうの田舎に１カ月ぐらい滞在して、撮影しました。この現場が、すごく楽しかったんですよ〜！スタッフもキャストもみんな仲が良くて。撮影が終わって、夜になっても田舎だから出歩く場所がないでしょ？そうすると、ISSAさんの部屋に「バーISSAオープン」っていう貼り紙が出るんですよ（笑）。部屋の広さが、20畳ぐらいだったかな？そこに毎日スタッフもキャストもみんな集まって、いっしょに飲んで。ときどき、近所の店で仲良くなった地元の人が遊びに来たりして。僕のお父さんも、友だち連れて来たこともありましたね。

アロハ：和気あいあいとした現場だったんですね。

山田：はい、仲良かったです。その現場の楽しい感じが映画を通じて伝わるといいなと思います。誰が誰とか関係ない、沖縄を愛する人が集まったら、みんな、ちょうでぇ（兄弟）だし、ゆいまーるです。この映画を見た人が、自分の故郷のことを思い出して、故郷への誇りや愛を感じてくれたらうれしいですね。

アロハ：本当にそうですね。こちらの映画ですが、ハワイでは先日、国際映画祭でプレミア先行公開されましたが、日本では沖縄で10月29日（土）より先行公開されるそうですね。

山田：はい、もうすぐです！全国公開は来年2012年1月7日（土）からスタートとなりますので、みなさん、ぜひ劇場に足を運んでください！

アロハ：今日はどうもありがとうございました！