アロハ！ スポーツ・ナビゲーターのA-1（エイワン）です。
　
　サーファーなら誰もが一度は憧れるサーフィンの聖地、ハワイ。肌を突き刺すような強い日差しが少し優しくなり、オアフ島ノースショアに5メートルを超える大きな波が押し寄せはじめると、ハワイの冬の始まりです。毎年、この時期になると、世界中からトップレベルのプロサーファーが集まり、世界有数のジャイアントウェイブを制覇しようと果敢に挑戦する姿が見られるようになります。

　1年を通して世界各国で行われているサーフィンのワールドツアーの最終決戦地としてオアフ島で開催される大会シリーズ、ヴァンズ・トリプル・クラウン・オブ・サーフィンも始まります。夏場は静かなリゾート地として知られるノースショアが、サーフタウンとしてにわかに活気づくのもこのシーズンの風物詩です。

　今年で30回目を迎える本大会シリーズは、2012年11月12日〜12月20日の期間に3つのコンテストが開催されます。参加選手にとっては、それぞれのコンテストが来年のワールドツアーへの参加資格を得る最後のチャンスとなる重要な大会です。今年はビタミンウォーターがスポンサーとなり、昨年を上回る賞金総額$1,000,000を掛け世界のトッププロサーファーが世界有数のサーフスポットで争う本大会シリーズには、毎年多くのギャラリーがその勇姿を見に訪れます。

　過去11度ASPメンズ世界チャンピオンに輝いたケリー・スレーター (アメリカ)をはじめ、ハワイが誇るジョン・ジョン・フローレンス (ハワイ)、海外からガブリエル・メディーナ（ブラジル）、ミッチェル・ボレーズ（タヒチ）など世界のトッププロが繰り広げるチューブライドやスケートボードとサーフィンの要素をミックスしたダイナミックなエアリアルの演技が各ヒートで繰り広げられています。

　第一戦、ハレイワのアリイビーチで行われたリーフ・ハワイアン・プロは大会期間の初日である11月12日から3日間は波が小さくウェイティング。やっとスウェルが大きくなった15日〜17日の3日間実施されたものの、またウェイティングというコンディション。波は自然が作り出すものなのでしょうがないですね。

　優勝候補のケリー・スレーターが予選敗退し、決勝はジョン・ジョン・フローレンス (ハワイ/ノース)、フレデリック・パターチア（ハワイ/ノース）セバスティアン・ヅィーツ（ハワイ/カウアイ）アレホ・ムニーツ（ブラジル）というハワイ出身の3人とブラジル出身の１人の対決となりました。結果、豪快なエアリアルで観客を魅了し、パワフルでクイックなリップで高得点を上げたカウアイ島出身のセバスティアン・ヅィーツ（24歳）が初優勝を獲得し晴れの舞台を飾りました。

　サンクスギビング明けの11月25日からはサンセット・ビーチで行われるヴァンズ・ワールドカップ・オブ・サーフィンは、水量の多いパワフルでチャレンジングな波質で、プロサーファーの真価を問われる大会としても有名です。

　スモール・コンディションで始まったリーフ・ハワイアン・プロでしたが、ポイントもかわり大きなスウェルがノースショア・サンセット・ビーチに現れることを皆楽しみにしています。毎年「生きるか死ぬか」のサバイバルなコンディション で大会初日をスタート。

　そして、最終戦となるビラボン・パイプマスターズの大会予定期間は12月8日〜20日。この大会で世界チャンピオンの座が決まることもあり、大いに注目される大会です。今年は、ハワイが誇るジョン・フローレンスか、12回目の記録を更新となるサーフィン界の王者、ケリー・スレーターか、目が離せません。

　ワールドツアー全体の勝敗を分ける緊張感はありませんが、選ばれたサーファーでなければ挑むことすら許されない世界に名だたるバンザイ・パイプラインで繰り広げられるパフォーマンスは、毎年多くのギャラリーを魅了します。

　大会の有無、またヒートの様子は生中継で、本大会のホームページからチェックすることができます。また、地元ケーブルテレビ番組、チャンネル250または1250でも観戦が可能です。波情報は、こちらから>>

　今年の冬のノースショアを制するのは誰か。大迫力の自然のパワーと華麗に波を乗りこなすプロサーファーのパフォーマンスを見に、ぜひノースショアまで足を運んで見てください。

【大会スケジュール】
11月12日〜25日： リーフ・ハワイアン・プロ（ハレイワ）
11月25日〜12月6日： VANSワールドカップ・オブ・サーフィン（サンセットビーチ）
12月8日〜20日： ビラボン・パイプライン・マスターズ（バンザイ・パイプライン）