ウクレレの本当の魅力を世界中に伝えたい

ウクレレの本当の魅力を世界中に伝えたい

世界中を飛び回り、11月30日にはホームタウン・オアフ島での本格的コンサートも開催のウクレレマスター、ジェイク・シマブクロが熱き思いを語ります!

公開日:2013.11.11

更新日:2017.06.14

アロハストリート・インタビュー

 Grand Ukulele Tour 2013で、アメリカ本土や日本だけでなく、オーストラリアや台湾、香港など、世界中を飛び回るウクレレマスター、ジェイク・シマブクロ。ツアーの一環として11月30日にはホームタウン・オアフ島での本格的コンサートも予定。ハワイと世界をウクレレ1 本でつなぐジェイクに、その熱き思いをインタビュー!

Jake Shimabukuro
ジェイク・シマブクロ

1976年11月3日生まれ/ハワイ州ホノルル出身。4歳からウクレレを始め、1998年からPure
Heartメンバーとして活躍後、2002年ソロデビュー。ウクレレの特性を生かしながらロックやジャズ、ブルースなどのあらゆる音楽を取り込むそのスタ
イルはハワイのみならず世界中のミュージック・シーンに衝撃を与え続けている。
公式サイト:www.jklub.jp(日本語) www.jakeshimabukuro.com(英語)

【SPECIAL THANKS】Hau Tree Lanai Restaurant(The New Otani Kaimana Beach Hotel)

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編集部:アロハ! 今年も「Grand Ukulele Tour2013」で世界中を飛び回り、大活躍ですね。

ジェイク:ありがとうございます。新しい試みがギュッと詰まったアルバム「Grand Ukulele」を引っさげてのツアーで、新しい場所へも行くことができ、とても刺激的な毎日です。アメリカ本土はもちろん、日本、カナダ、オーストラリア、さらに台湾やタイなどアジアの国々で演奏し、いろいろな音楽感やカルチャーを学びました。プライベートで父親になったことも関係してるかもしれないけど、自分のパフォーマンスがとても深くなったと感じています。今まで以上に心地よく演奏できるようになったし、感情と音楽がさらにコネクトしてきている。良い変化を実感し、とても楽しくてハッピーです。

編集部:具体的にはどんな変化なんでしょう?

ジェイク:うーん。視野が広がった感じですね。たとえば今年のツアーでは「ドラゴン」という曲で久しぶりにエフェクターを使っているんです。少し前は「ピュアなアコースティックサウンドこそがウクレレ! 」って決めつけていたけど、最近はもっと全体を見られるようになってきた気がします。ナチュラルな音もエフェクターを使った音もウクレレの魅力で、大事なのはバランスや使い方。味わい深くアーティスティックな音を生むためにエコーやフェイザーを部分的に取り入れることも、ひたすらシンプルに演奏することも、すべてに理由と意味があるんです。

編集部:なるほど…。私たちもマウイ島でのコンサートに行かせていただきましたが、迫力たっぷりで本当にすばらしかったです! それにしても、世界中でさらにウクレレの人気が高まっていますよね。

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ジェイク:とってもうれしいことです。だって僕自身がウクレレという楽器の大ファンだから(笑)。でも、まずは皆さんにウクレレのルーツも知ってほしいんですよね。たとえば最初にウクレレに触れるきっかけが「Hey, Soul Sister」(米ロックバンド、Trai nのヒット曲でウクレレの音色が印象的)だったとして、そこから「ウクレレってカッコイイ~」って感じるのはすばらしいこと。だけど、ウクレレの原型はポルトガルから伝わり、ハワイでネイティブハワイアンが進化させた伝統的な楽器だってことまで知っている人は少ないんじゃないかと思うんですよ。楽器の歴史を理解することは重要。だから、僕は最近コンサートで1曲は伝統的なハワイの曲を演奏するようにしているんです。そうやってウクレレの歴史や文化をシェアし、多くの人に知って欲しい。以前の僕は、ステージでハワイアンソングをほとんど弾きませんでした。でもウクレレがこれだけ人気になった今こそ、ハワイの曲をウクレレで聴いてもらうことの大切さに気づいたんです。

ウクレレはメイド・イン・ハワイであり、アロハのシンボル。ウクレレを通じてハワイ文化を世界に広めた尊敬すべきアーティスト、エディ・カマエのように、僕もそういう活動を続けられたら…。大切なのは、楽器や音楽、文化そのものをきちんとリスペクト(尊敬)することだと思います。

編集部:本当にその通りですね。そして、今年は春に日本ツアーへ行かれましたが、いかがでしたか?

ジェイク:日本はやっぱりすばらしいですね。今年も最高のツアーでした。でもちょっと期間が短かったのが残念です。僕の音楽はハワイと日本から始まったと思っているし、本当はもっと日本へ行く機会を増やしたい。いつも応援してくれる日本のファンの皆さんに感謝して、これからもできる限り日本で演奏したいと思っています。「Grand Ukulele日本盤」のボーナストラックで、由紀さおりさんとコラボしたのも素晴らしい経験でした。僕の「一期一会」という曲に歌詞をつけ、由紀さんに歌ってもらったんです。日本ツアー千葉公演にもサプライズで登場してくれ、感激しました。また、イギリス生まれのシンガーMiChiさんとも、彼女の最新アルバムでホノルルマラソン2013のオフィシャル・テーマ曲「Journey(feat. Jake Shimabukuro)」を共演。いろんなアーティストやプロデューサーとコラボすることは、刺激的でいい経験になります。

編集部:日本といえば、この秋からJALの機内(日本=ホノルル間)でジェイクの曲が聴けるんですよね。

ジェイク:そうなんです! このために書き下ろしたオリジナル曲で、日本発の便は「My Resort」、ハワイ発の便では「My Resort ~reprise」という表情の違う2曲が、搭乗時・降機時の音楽として流れています。「My Resort」はハワイへ向けワクワクする感じを表現したバンド編成のアップテンポな曲。逆に「My Resort~reprise」は、ハワイでの楽しかった時間を思いながら「 すてきなバケーションだったな。またハワイに行きたいね」 と感じるような、ちょっとメロウな雰囲気に仕上げました。僕のホームタウン・ハワイと日本をつなぐ機内で自分の曲が流れるのはとてもうれしいこと。ハワイの風やアロハスピリット、美しいビーチや公園をジョギングする爽快さ、星空や夜景など、ハワイのイメージをあれこれ込めて作ったので、ぜひ聴き比べて欲しいですね。

編集部:そして、11月30日には待望のハワイ・オアフ島でのコンサートがありますね!

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ジェイク:去年のハワイ・シアターに続き2回めとなるコンサート。今年はニール・ブレイズデル・センターのコンサートホールで行います。大きな会場だしドキドキしますね。ほかのライブとは違う、特別な何かを仕掛けようとあれこれアイデアを考えているところ(笑)。スペシャルゲストも呼ぶ予定です。

編集部:ハワイでの本格的なコンサート、とても楽しみです! ではここで、ハワイでジェイクが最近お気に入りのスポットを教えてもらえますか?

ジェイク:ハワイ島のワイコロア近くにあるアナエホオマル・ベイかな。ロコはここをA-Bayって呼ぶんですよ。美しいビーチで魚釣りができる最高の場所です。オアフ島では、ワイマナロにある農園「フランキーズ・ナーセリー」が最近のフェイバリット。家族で出かけてフルーツや木を買います。りんご、ざくろ、ざぼん、ゆず、すだちなど、いろんな木を買って庭で育ててるんです。また、ここの白いパイナップルはものすごーく甘くて美味しいので、とくにオススメですよ。スイーツならモイリイリにあるフロスト・シティ。ふわふわのかき氷は、一度食べるとやみつきに! ちょっと味が濃いけど、ジンジャー(生姜)フレイバーが気に入ってます。あとは、KCCのファーマーズ・マーケットにも行くし…キリがないですね(笑)。

編集部:ありがとうございます! ジェイクにとって、やっぱりハワイは特別なところなんですね。

ジェイク:もちろんです! 僕の故郷はパラダイスですよ。ほかにハワイのような場所はありません。島の美しさはもちろん、人の温かさが違う。もし、ほかの場所に住むことがあったとしてもハワイはずっと僕のホーム。今は一年に3~4カ月くらいしかハワイにいられないですけどね。でも最近はツアーでのスケジュールを調整し、なるべくハワイに戻ってこられるようにしています。たとえば、2週間で13公演のようなスケジュールは体力的には少しキツイけど、その後ハワイに戻って充電すれば大丈夫。ハワイには、癒しのアロハパワーがあるんだと思います。

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編集部:ジェイクのウクレレにも大きなアロハパワーが宿っているのを感じます…。それでは来年に向けての意気込みをどうぞ!

ジェイク:2014年に向けて今、いろいろ準備しているところです。来年ももちろん世界中にツアーに出るし、具体的な時期ははっきりしないけれどアルバムも作りたい。最近、ものすごくいろんなアイデアやコンセプトが頭に浮かんでるんです。大きな挑戦もするので、楽しみにしていてくださいね。ALOHA!

インタビューを終えて
ビーチ近くのレストラン「ハウ・ツリー・ラナイ」でのインタビューは、終始和やかな雰囲気。風が心地よいテラス席でウクレレ
への思いを語るジェイクさんの笑顔は、まるでハワイの太陽のようでした。アロハストリート・ウエブでの連載コラム「極上! ジェイク通信 Aloha
To You」
も大好評。今後もワールドワイドな活躍を応援していきます。

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巨匠アラン・パーソンズがプロデュース
話題のアルバム「Grand Ukulele」日本盤

今春リリースのアルバム
「Grand Ukulele」日本盤は、ビートルズやピンク・フロイドなど大物アーティストを手がけた巨匠アラン・パーソンズのプロデュースによりジェイクの新しい魅力を感じられ
る一枚。ボーナストラックとして由紀さおりとのコラボ曲「一期一会~ONE WISH」も収録。

発売元:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

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