ハワイで絶品料理が味わえるレストランの最新情報をお届けする連載コラム「ショーン・モリスのハワイ最新グルメ探訪」。ハワイきっての食通として有名なショーン・モリスが、いまイチオシの店をご紹介します。前回のコラムで好評だった「グロンディン フレンチ・ラテン・キッチン」に続き、第2回となる今回ご紹介するのは、サウスキング通りにオープンしたこちらのお店！

【ダゴン】
ハワイのエスニックフードに新たな彩りをもたらしたカラフルなビルマ料理店

アロハ、ショーン・モリスです。
ハワイの旬なレストラン情報を発信するグルメコラム「ショーン・モリスのハワイ最新グルメ探訪」を連載しています。今回ご紹介するのは、サウスキング通りにあるミャンマー料理のレストラン「ダゴン」。色彩豊かでヘルシーな料理に魅了され、僕も足繁く通っている注目のお店です。BYOB（Bring Your Own Bottle/ 酒類は持ち込み制）なので、好みのビールやワインの持参をどうぞお忘れなく。ハワイでも珍しいジャンルのエスニック料理をゆっくりとお楽しみください。

　プランテーション時代に多くの移民を受け入れたハワイ。その歴史は文化の多様性をもたらし、食の世界においても様々な国の料理を楽しむことができる場所としての地位を確立させました。日本、韓国、中国、フィリピン、そしてポルトガルにルーツを持つ料理は、馴染みある味として人々に愛されるようになり、それはまた、ヨーロッパやラテン、地中海、東南アジアの料理を呼び込むことにもつながりました。

ホノルルの食の多様性を象徴するレストランのひとつは、最近開店したミャンマー料理の店「ダゴン」。ハワイではまだ珍しいジャンルのレストランです。ミャンマーの首都の旧名に敬意を表して店を名付けたオーナー、クーン・サイさんは、インドとタイの間に位置する祖国の味を忠実に再現しています。前菜、サラダ、麺類、そしてカレーなど伝統の味に基づいた料理は、クミンやターメリック、クローブ、コリアンダー、そしてカルダモンなどのスパイスと、ココナッツミルク、レモングラス、ナンプラーといった東南アジアの風味と見事に融合しています。

　ミャンマー料理にはあまり馴染みがないという方は、ごく一般的な色使い、食感、フレーバーでありながら、どことなく不思議で冒険心をくすぐる料理を注文してミャンマー料理の世界に旅立つのもいいかもしれません。ハワイの人々がよく食べるのは、じゃがいも、玉ねぎ、豆を包んで揚げたカリッとした食感のミャンマーのサモサ 「バーミーズ サモサ」。インド料理を思わせるスパイスが香るひと皿です。ほかにも、フレッシュな玉ねぎのざく切り、ピーマン、コリアンダー、ハラペーニョといただく、塩胡椒がきいたイカのフライ 「ソルト＆ペッパー カラマリ」もおすすめ。また、しっかりとした歯ごたえとカリカリとした食感で、コーンミールのようなフレーバーの自家製衣に包まれた黄色エンドウ豆フリッター 「バヤチョー」 や、ナマズ、ジンジャー、レモングラス、玉ねぎ、ガーリック、固茹で卵、黄色エンドウ豆のフライ、コリアンダーの米麺 「モヒンガー」 、さらに、発酵させた茶葉のメランジュ、フレッシュトマト、千切りキャベツ、もやし、ハラペーニョを、トーストしたレンズ豆、スプリットピー、フライドガーリック、胡麻、ひまわりの種、ピーナッツと合わせ、絞ったレモン汁をアクセントにいただく 「ダゴン ティーリーフ サラダ」といった新しい味は試す価値大です。

カレーは、マイルドなスパイスと一緒にじっくりと煮込んだハワイ産カボチャと柔らかなチキンを、新鮮な玉ねぎとガーリック、ジンジャーのフレーバーでいただく 「パンプキン チキン シチュー」、また、パイナップル、しゃっきりとしたピーマンと玉ねぎ、品のよいカレーソースを、完璧に下ごしらえしたエビと合わせた 「パイナップル シュリンプ」は、スイートなパイナップルが絶妙なバランスをもたらす食べ始めたら止まらないひと皿です。甘くないカレーなら、「バーミーズ エッグプラント カレー」や「ココナッツ ビーフカレー」。また、パプリカやマサラ、タマリンド、青唐辛子、ミントの葉、トマト、ピーマン、玉ねぎ、コリアンダーを使った、炒め物のような料理 「ラム カバブ」も美味です。お米の料理なら、なかでもおすすめなのは、ライス、カシューナッツ、レーズン、トマト、玉ねぎ、キュウリ、シャロットのフライ、クローブがカラフルに並べられた「ビリヤニ」でしょう。

　デリケートな東南アジアの風味とバランスの取れた料理で食の冒険を体験したいなら、ハワイでダゴンへ向けて、新たなる味覚への旅立ちを。