マウナケアの星空&朝陽は一生ものの感動!【マサシのネイチャースクール】
4000m級の山頂で、降るような星空に包まれた後、原始の朝陽をあびるツアー。ハワイ島だけの、人生観が変わるほどの衝撃体験です!
公開日:2014.07.31
更新日:2017.12.10
アロハ! メグミです。
雄大な自然が織りなす大スペクタクルが味わえるハワイ島、通称ビッグアイランド。真っ黒な溶岩の大地やモクモクと煙が立ち上る火口など、ハワイ諸島の中でもここビッグアイランドでしか体験できない魅力はたくさんありますが、その中のひとつが、太平洋最高峰のマウナケア山で眺める星空と朝陽のツアー。「人生観まで変わるほどの感動体験」と名高いこのツアーに、リツコ編集長と一緒に参加してきたので、一部始終をたっぷりレポートします!
私たちが今回参加したのは、ハワイ島の人気ガイドツアー、マサシのネイチャースクールが催行している「マウナケア 星と朝陽のツアー」。ワゴンバスが宿泊ホテルまでお迎えに来てくれるのですが、ピックアップ時間はなんと深夜1:00! 眠い目をこすりながらバスに乗り込み、マウナケア山中腹のオニヅカセンターに到着したのが、丑三つ時の午前3:00前ぐらい。オニヅカセンターは標高2800mにあるのですが、高山に体を慣らすため、ここで30分ほど休憩を取ります。
バスから降りると...寒い! 南国ハワイとは思えない、冷たい空気で全身が縮み上がります。じつは寒さを予測し、ズボンの下に厚手タイツをはき、長袖カットソーの上に薄手セーター、さらにフリースを着込んでいたのですが、それでもブルブル震えるほどの状態に驚くやら笑えてくるやら。この通り、笑顔がこわばるほどの寒さです(笑)。
マサシのネイチャースクールでは、スキージャケットとスキーズボン、ニットキャップ、手袋といった防寒具を無料で貸し出してくれます。ドライバー兼ガイドの永田さんが参加者全員に素早く防寒具を配給し、みんな防寒具を身につけたり、トイレを済ませたりと大忙し。「電気を消しますよ〜」という永田さんの声とともに非常灯が消され、辺りは一筋の光もない真っ暗闇に。マウナケア山頂には世界中の天文台があり、観測を妨害しないようにとの配慮で外灯は一切ありません。
前も後ろもわからない暗闇の中、見上げれば満点の星空が! 永田さんが配給してくれたサンドイッチと温かいココアで暖をとりながら、突然広がったロマンチックな星空にうっとり...。ライトセーバーのような光りで、「これが天の川ですよ」「これがナニナニ星座ですよ」と永田さんが解説をしてくれるのですが、ちょっと目を離すと「あれ、どの星だっけ?」と見失ってしまう、それほど大空にぶちまけられた星は果てしなく多く、どれもがキラキラと輝いていることに、ただただ感動するばかり。
オニヅカセンターでの30分休憩は慌ただしく過ぎ、再びバスに乗り込んでさらに上を目指します。ここからは高山病の危険を避けるため、バスの中で寝ないようにしなければいけません。40分ほどのドライブの中、みんな眠気と戦いながら、デコボコ道を進みます。
山頂からすぐ手前の、ちょっとした駐車場のようなスペースで下車します。ここでスターゲイジングツアーの本番、天体観測を楽しみます。自分の手も見えないほどの真っ暗闇なのですが、空には無数の星が瞬いています。「あっ、流れ星!」「ほら、ここにも、あそこにも!」と、ちょっと眺めている間にもピュンピュンと流れ星が見え、大興奮! 私たちがはしゃいでいる間にも、ガイドの永田さんは天体望遠鏡をセットしたり、みんなの記念撮影をしたりと大忙し。おかげでこーんなキレイな天の川との記念写真を撮ってもらえましたよ〜! 写真の左下から斜め右上へと流れる天の川が見えるでしょうか? 10秒の超スローシャッターで撮影したのですが、その間に流れ星があったのか、写真の左上に光のラインが出来ていました。
はるか彼方に、燃えるような赤い光を発見。なんとこれらは、ハレマウマウ火口と、海に流れる溶岩なのだとか。昼間のハレマウマウ火口では、煙は上がれど炎を見ることはできませんが、本当はこんな風に熱いマグマが流れているのですね〜。地球が生きていることを目の当たりにする圧巻の風景は、畏れとともに感動を覚えずにはいられません。
永田さんがセットしてくれた望遠鏡で、銀河の終わりを観察したりと、本当に盛りだくさんなスターゲイジングでした。快適で楽しいツアーのために、常にあれこれ忙しく動きまわる永田さんの働き者っぷりにも密かに感動(笑)。
空がだんだんと明るくなり、あんなにたくさん輝いていた星たちも徐々に姿を消していく頃、私たちはさらに上へと移動し、朝陽を待ちます。この時には、明けの明星と呼ばれる金星がかすかに見える程度にまで空は明るくなっていて、ツアーに参加した人たちの顔もはっきりと見ることができるように。「もしかして、アロハストリートの方じゃありませんか!?」と声をかけてくださったのは、山田ヒロフミさん&ヒトミさんご夫妻。アロハストリートを見て、今回のツアーに参加されたのだとか。ご愛読ありがとうございます〜!
待ってました〜! あたり一面に広がる雲海から、大きな朝陽がじんわりと昇ってきました。一晩中極寒の中にいたせいで、みんなガタブル状態だったのですが、冷えきった体に陽が当たった瞬間から、じわーっと体が温まっていくのがわかりました。太陽の光がこんなに温かいなんて...そのシンプルな偉大さに、「今日も昇ってくれてありがとう!」と拝まずにはいられない気持ちに。
宇宙が目覚めていく瞬間。群青の空と白い雲、輝く太陽。それ以外は何もなく、そしてすべてがあるこの景色に、ただただ言葉を奪われます。私がいつも寝ている間にも、この神秘的な夜明けの儀式は毎日行われ、そしてそれは、私が生まれる前から、人類が誕生するずっと前から、変わらずに繰り返されてきたのですよね。そう思うと、日頃の悩みがなんてちっぽけなことなんだと笑い飛ばせる気がしてきます。わっはっは、地球バンザイ、太陽バンザイ!
ご来光をバックに記念撮影! ここでもガイドの永田さんがフル稼働でベストショットを撮影してくれます。
日本のすばる望遠鏡をバックにジャンプ! 世界中の展望台が集まるマウナケア山頂での、お決まりのショットのひとつ。かなり必死でマヌケな顔に、我ながら撮り直したい気持ちでいっぱいですが(笑)。ここは地上4200mという標高のため、空気が薄く、ちょっとジャンプしただけでも息が切れ切れになりました〜。ちなみに、あまり激しく動くと高山病になりやすいので、みなさん気をつけてくださいね。
太陽が昇る逆側には、山がくっきりと影を落としていました。この影は日の出直後の、ほんのわずかな間しか見ることができないのだとか。
名残を惜しみながら山頂を後にした私たち。オニヅカセンターに戻る途中、ハワイとヒマラヤの限られた高山にしか生えないと言われる銀剣草が見られるスポットで小休止。手前の囲いの中にあるのが銀剣草です。中央にある、やや鮮やかな緑色をした株が、開花した状態のもの。数十年の寿命の中、一生に一度しか開花せず、開花後は枯れてしまうため、開花したところを見られるのはとてもラッキーなのだそうですよ。まるで別の星に降り立ったような異世界の景色をバックに生える銀剣草は、とても凛々しかったです。
オニヅカセンターまで戻り、ここで再び休憩です。防寒具を脱ぎ、すっかり暖かくなった空気と強い陽の光を肌で感じ、あ〜やっぱりここはハワイなんだなぁと、しみじみ。ホットココアと、行きの休憩で食べきれなかったサンドイッチをほおばりつつ、さっきまでの神秘的な体験の余韻に浸ったり、下界に戻ってきてしまった自分をちょっと寂しく感じたり...。オニヅカセンターからの帰り道は、もう高山病の危険はないということで、バスの中でぐっすり眠って帰ったのでした(笑)。
マサシのネイチャースクールが主催するマウナケア山頂ツアーは、今回の朝陽を見るツアーのほか、お昼すぎから出かけて夕陽と星空を見るツアーもあります。また、どちらのツアーも12歳以上が参加対象となっているほか、ハワイ島到着日の参加はできないので注意してくださいね。とっても人気のツアーなので、予約は早いに越したことはありませんよ。ぜひ、ハワイ島行きの日程が決まったら、すぐに予約を入れてくださいね。一生の思い出に残ること間違いなしの感動ツアー、手放しでおすすめです!
この記事を書いた人
マローン恵(メグミ)
アロハストリート副編集長。ワイキキ、マノア、モンサラット、マキキを経て現在はカイムキ在住。好きなものは地ビールと地コーヒーと地チョコレート(全部発酵食品!)。ハワイ島取材班としても意欲的に活動中。
Twitterアカウント:@Megumiinhawaii
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