アロハ! メグミです。
日系人が多く住むハワイには、日系人による銀行があるのをご存知ですか? その名も「セントラル・パシフィック・バンク」。1954年の設立以来、60年以上にわたり地元で愛され続け、ワイキキをはじめ多くの支店があります。ATMは全米でなんと100カ所以上!
じつは私も、ハワイに移住してきた時、まずハワイに到着した初日に向かったのが、このセントラル・パシフィック・バンクのワイキキ支店でした。日本語で口座開設の手続きができ、私にとって人生初のチェック(小切手)を無料で作ってもらえて、感激したのをハッキリと覚えています。ありがたかったなぁ…(遠い目)。
そのワイキキ支店も、4年前の2014年に移転し、シーサイド・アベニューのロス・ドレス・フォー・レスの並びにリニューアルオープンしました。
こちらが現在のワイキキ支店。
入り口の横にあるATMは、24時間利用可能!
ちなみに私は、夜にこのATMでお金を引き下ろした時、うっかり銀行カードを回収し忘れて紛失したことがあります…。後で気づき、てんやわんやの大騒ぎをしましたが、不正使用されることもなく、再発行もとってもスムーズでした。あの時は、命拾いをしたなぁ…(遠い目)。
と、なんだかんだ、普段からお世話になりまくっているセントラル・パシフィック・バンク。私のハワイ生活では、なくてはならない存在です。同じように思っている日本人在住者は多いハズ!
しかーし。
じつは、私のようなハワイ住みの日本人だけでなく、日本に住んでいる方でも、口座開設ができ、さまざまなサービスを利用できるんですよ。ハワイにちょくちょく来るリピーターさんは、知っておいて損なし!
ということで、今回、口座開設の手続きをはじめ、気になるアレコレについて、副社長&ワイキキ支店長の野路未由希(のじみゆき)さんにお聞きしたいと思います。
よろしくお願いします!
野路さん「よろしくお願いいたします。」
あらま、予想外のレベルの美しさです。そして、物腰がとってもやわらか。
日本の銀行と違って制服がなく、カッチリとスーツで固めることもなく、カジュアルな雰囲気なのも、初めての人にとっては取っ付きやすいポイントな気がします。では、さっそく質問スタート!
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Q.ハワイに住んでなくても口座開設ができるって本当?
野路さん:はい。日本にお住まいの方でも、パスポートがあれば口座開設が可能です(※2020年以降はマイナンバーが必要になる可能性あり)。ソーシャルセキュリティナンバー(SSN)がなくても口座開設が可能なので、日本に住んでいて、年に1回以上はハワイに来るという方であれば、口座開設をおすすめしています。
Q.ハワイに口座があると、どんな良いことがあるの?
野路さん:まず、口座を開設すると、デビット機能を付帯した銀行カードが発行されます。このカードを使ってハワイでお買い物ができるので、とっても便利です。ドルで引き落とされるので為替を気にする必要もありません。また、街中にあるATMで、好きな時にドルの引き出しが可能なので、日本円からの両替やトラベラーズチェックを作る手間もいりません。セントラル・パシフィック・バンクの銀行カードを、セントラル・パシフィック・バンクのATMでご利用いただく際、手数料無料で24時間お金の引き出しができます。
Q.ハワイに口座を作ったほうがいいのは、どんな人?
野路さん:ハワイにお住まいの方はもちろんですが、ハワイやアメリカ以外にお住まいの方でも、年に1〜2回以上はハワイに定期的に来る方や、ハワイで不動産を購入する方、お子さんがハワイに留学するという方などは、おすすめですね。わざわざ日本のお金を動かすよりは、ハワイに口座があると便利だと思います。
Q.逆に、口座を作らないほうがいい人は?
野路さん:今後ハワイに来る予定がない方には、あまりおすすめできませんね。ハワイ旅行の記念に口座を作りたいという方もいらっしゃるのですが、アメリカでは、チェッキング(当座)は1年半、セービング(普通)は2年半、動かした形跡がないと「休眠口座」になってしまうんです。銀行カード(デビットカード)にはMasterが付いていて、日本でも使用できますので、1年に1回はこのカードを使っていただければ問題ありません。また、あまり年配の方ですと、もし万が一、将来的に亡くなられた場合、海外に口座があることを遺族の方がご存知なく、そのまま休眠口座になってしまうことがあるので、お子様やお孫様との共同名義にすることをおすすめしています。
Q.ハワイ口座の賢い活用法はありますか?
野路さん:レートが良い時にまとめてお金を動かしておくと、お得だと思います。とくに最近はレートの変動が大きいですから、為替差益が見込めると思います。オンラインバンキングに対応していますので、日本から簡単にウエブ上で手続きが可能です。また、ハワイに不動産をお持ちの方に向けた、固定資産税や管理費・光熱費などのお支払い代行サービスを行っています。
Q.日系の銀行ならではの利点とは?
野路さん:セントラル・パシフィック・バンクのワイキキ支店では、窓口に日本語スタッフが常駐しています。ほかの銀行でも日本語スタッフはいらっしゃいますが、2階のオフィスなどに行かないと会えないのに対し、こちらでは窓口に日本語スタッフが常駐し、日本語でご案内・お手伝いをしていますので、その点が大きな違いですね。ご予約なしで来店された場合でも、お気軽に日本語でお問い合わせいただけます。お客様で、英語が堪能な方でも、「お金のことは日本語で質問したい、しっかり理解したい」という方が多いですね。
Q.日本語スタッフは何人いるの?
野路さん:日本人はワイキキ支店だけでも5人、国際部に4人います。そのほか日本語が話せるスタッフも在籍しています。
Q.日本の銀行口座とハワイの違いは?
野路さん:先ほどご説明した「休眠口座」もそうですが、日本との違いはけっこうあります。
- 通帳が存在しない
- 支払いはチェック(小切手)で
- 口座はチェッキング(当座預金)が一般的
- 「口座維持残高」があり、それを下回ると罰金……など。
野路さん:ハワイに来たばかりの方が、まず最初に戸惑うのが、これらの「日本との違い」。クレジットカードなどの支払いは、日本では口座から自動引き落としの場合がほとんどですが、アメリカでは自ら設定しないと自動引き落としにはならず、通常はチェック(小切手)を郵送する必要があります。それを知らずに滞納になっていた…ということも多いですね。
私(メグミ)もハワイに来たばかりの頃、チェック(小切手)の書き方がわからなくて困ったことがありました。セントラル・パシフィック・バンクでは日本語でチェックの書き方も教えてくれるそうですよ。有り難い〜。
Q.「口座維持残高」とは何ですか?
野路:口座に最低限入れておく必要がある金額です。たとえばチェッキング(当座預金)の場合、口座に入っている残高が$500を下回ると、毎月$3のステートメント・フィーがかかります。ご加入のプランによって口座維持残高は異なりますが、これを知らずにデビットカードでお買い物をしたり、ATMでお金を引き出すと、手数料がかかってしまうので、注意が必要です。
Q.デビットカードで残高以上の買い物をすると、罰金がある?
野路:はい。通常、残高以上のお買い物をしようとするとエラーになるのですが、週末を挟んでいる場合、デビットカードが通ってしまうことがあります。その場合は$30の手数料がかかります。同じように、小切手を切ったのに十分な残高がなくバウンス(不渡り)になってしまうと、$30の手数料がかかります。これを防ぐために、「オーバードラフト・クレジットライン」を設定することをおすすめしています。
☆オーバードラフト・クレジットラインの例…
たとえば、$180しか残高がないのに、$200の買い物をしてしまった場合。
通常ならマイナス$20に加え、手数料$30がかかる。
⇒オーバードラフト・クレジットラインを設定すると、数ドルの手数料で済む!(※オーバードラフトした金額とクレジットスコアによって手数料が異なります)ワイキキ支店には、一般の窓口に日本人スタッフさんがいます。心強い!
では、ここからは、ハワイに住んでいる人や、ハワイに移住したりビジネス展開を考えている人にとって、気になる質問をしてみたいと思います!
Q.「クレジット・ヒストリー」って何ですか?
野路さん:クレジットカードやローンの借り入れ・返済の履歴(ヒストリー)のことです。日本では、学生さんでも気軽にクレジットカードを作ることができますが、アメリカでは、いくら安定した収入がある方でも、アメリカ国内で作成したクレジットカードやローンの履歴がないと、新たにクレジットカードを作ったりローンを組むことができません。銀行カードに付帯しているMasterはデビット機能で、クレジット機能ではないため、銀行カードでお買い物をしてもクレジット・ヒストリーは貯まらないんです。
Q.クレジット・ヒストリーを貯めるにはどうしたらいいの?
野路さん:クレジットカードを作成し、それをコンスタントに使うことでクレジットヒストリーを貯めることができます。クレジットカード作成にはソーシャルセキュリティナンバー(SSN)が必要です。自動車ローンを組みたい、将来的に住宅ローンを組みたいという時、クレジット・ヒストリーはとても重要ですので、ぜひお早めに計画を立てることをおすすめします。セントラル・パシフィック・バンクでは、窓口にて日本語で詳しいご案内をいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
Q.ハワイにお店をオープンしたい、という場合も対応してもらえますか?
野路さん:レストランや美容院、小売店など、大企業ではないビジネスオーナーさんの口座開設も、もちろんお手伝いしています。ハワイでは小切手でのやりとりが基本ですし、どうやって従業員にお給料を支払ったらよいか、といったご相談も多いです。その場合、口座から毎月自動引き落としができるよう、オンラインでアカウントを作るお手伝いをしています。また、ハワイでビジネスを始めるとなると、会計士や弁護士、不動産業者も必要になるので、そういった方々のご紹介もしています。
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野路さん、どうもありがとうございました!
もうかれこれ7年ほどハワイに住んでいる私ですが、口座維持残高やクレジット・ヒストリーなど、なんとなくぼんやりとした認識で、よくわかっていない事柄も多々…。お金のことは、やっぱり日本語で、しっかり理解したほうが安心・安全ですね。
毎年ハワイに来ているリピーターさんや、これからハワイへの留学や移住、ビジネス展開を考えている方も、手厚いサポートがある日系銀行での口座開設が、なにかと安心だと思います。ぜひ、賢く活用しちゃいましょう。
私も、さっそく窓口でアレコレ相談したいと思います!
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