ホノルル フェスティバル史上最長!25分の長岡花火にかける想い
来年の3月でホノルル フェスティバルは25周年!それを記念し長岡花火も25分に拡大!財団事務局長の星野氏に詳しくお聞きしました。
公開日:2018.10.23
更新日:2018.11.05
アロハ! エリカです。
毎年3月に開催されるハワイ最大級の文化交流イベント「ホノルル フェスティバル」のフィナーレを飾る「長岡花火」をご存知ですか?
私はハワイに移住するまで「長岡花火」を知らなかったのですが、15分間に渡り2,200発もの花火がワイキキ沖上空に打ち上げられる光景を初めて見たときは、その美しさに感動すると同時に、日本の花火がハワイで見られるなんて…と衝撃を受けたのを覚えています。
ホノルル フェスティバルは、来年2019年3月で25周年を迎えます。そしてなんと! 25周年を記念して、ホノルル フェスティバル史上最長の25分間に及ぶ長岡花火の打ち上げが予定されているんですよ〜!
すっかりハワイの恒例行事となった「長岡花火」について、ホノルル フェスティバル財団事務局長の星野明夫氏に詳しくお話を伺いました。
星野明夫(ほしの・あきお)
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- 新潟県出身。2009年、JTB Hawaii入社、2010年、JTB Hawaii Travel LLC社長就任。歴任後、2013年よりホノルル フェスティバル財団事務局長として、ホノルル フェスティバルの運営をはじめ、姉妹都市である長岡市とホノルル市の交流事業に貢献する。
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まずは、長岡花火について少しおさらい。
なぜ長岡花火がハワイで打ち上げられるようになったの?
日本軍による突然の真珠湾攻撃を受けたハワイ州ホノルル市と、真珠湾攻撃を指揮することとなった連合艦隊司令長官 山本五十六氏の出身地である新潟県長岡市。かつては敵同士だった両市が結びつき交流していくことで、日米の友好関係の深化・平和への貢献を目指し2012年に姉妹都市締結がなされました。その友好関係のシンボルとして実現したのが、ホノルル フェスティバルでの「長岡花火」というわけなのです。
ホノフェス25周年! テーマは「25年に亘るアロハの心、温故創新」
ーーアロハ! ホノルル フェスティバルまで半年をきりましたね〜。25周年を前に、今のお気持ちを聞かせてください。
星野:25回目のホノルル フェスティバルは、ひとつの区切りになり、今後のステップになると思っています。四半世紀も続けて来られたのは、今まで支えてきてくださった方々のおかげなので、サブテーマに「25年に亘るアロハの心、温故創新」を掲げ、感謝に焦点をあてた記念すべきフェスティバルにしたいです。
ーー素敵なサブテーマですね。テーマはどのようにして決めているんですか?
星野:毎年、財団内で公募してサブテーマを決めています。ホノルル フェスティバルのメインテーマである「パシフィック・ハーモニー」を軸に決定するのですが、今年のサブテーマにある「温故創新」は「今までのホノルル フェスティバルの歴史をしっかり掴んだ上で新しいものを創り上げていく」という想いが込められているんです。
ーーなるほど。ここまで来るにはいろいろな苦労があったのでは?
星野:いろいろありましたね。中でも印象に残っているのが、ホノルル フェスティバルのパレードです。私が事務局長になった時はカラカウア通りでパレードを行うためには「応募による抽選」での許可が必要でした。抽選なしでパレードを行えるのはホノルル市から「レガシー称号」を受けなければならず、その取得はホノルルフェスティバルの悲願でもありました。ですが、ホノルル フェスティバルは選外になってしまって…。
ーー今やパレードはホノルル フェスティバルのメインイベントですよね。
星野:長岡市とホノルル市が姉妹都市関係だったのがきっかけで、ホノルル市長や副市長を連れて長岡市を訪れる機会があったんです。ふたりとも長岡市をすごく気にいってくれて、ハワイ州の法律を変えるところから協力してもらえることになり、2015年に、ホノルル市からレガシー称号をいただくことができたんです。個人的には、長岡市のおかげで悲願が叶ったと思っています。だから、長岡花火というのはホノルル フェスティバルにとってかけがえのない存在なんです。
過去最長の25分に拡大! 見どころ満載の長岡花火
ーーホノルル フェスティバル最大の目玉は、なんといっても長岡花火! 25分拡大版長岡花火の見どころを教えてください。
星野:FMラジオ(Hawaiian105 KINE)から流れるバックグラウンドミュージックに合わせて楽しめるというのが、長岡花火の魅力のひとつなのですが、なかでも平原綾香さんが歌う「ジュピター」に合わせて打ち上げられる「フェニックス(不死鳥)」と、長岡が舞台の大河ドラマ「天地人」のテーマ曲に合わせて打ち上げられる「天地人」という長岡花火を代表するふたつの花火は、とくに注目していただきたいですね。
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フェニックス
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天地人
ーーいつもバックグラウンドミュージックなしで見ていました…(汗)。毎年曲は変わるんですか?
星野:毎年、テーマに合わせて使用する曲が少しずつ変わるので、新感覚で楽しんでもらえると思います。たとえば、ハワイ日系移民150周年となる今年の長岡花火では、ハワイの日系ファミリーバンド「マノアDNA」の「Aloha You〜きずな〜」を選曲しました。歌詞の中に「昔、日本からたくさんの日本人がやってきた…」というフレーズがあって、今年のテーマにぴったりだなと思ったんです。まぁ、その歌詞の部分は使われなかったんですけどね…(笑)。
ーー(笑)。花火にも音楽にもいろいろな思いが込められているんですね。
一般的にはお祝いの意味合いが強い花火ですが、ホノルル フェスティバルで打ち上げられる長岡花火には、戦没者への慰霊、日米友好と世界恒久平和への祈りが込められているんです。一番最初にお清めとして花火「平和への祈り」を3発打ち上げるのですが、夜空を上品かつ鮮やかに照らすその花火にも注目していただきたいですね。平和への祈り
ーー使用する花火玉は日本から輸入しているんですか?
星野:長岡市の協力のもと日本から輸入しています。火薬の取り扱いは容易ではないので、輸入できるタイミングでまとめて輸入してハワイで保管しています。花火の打ち上げは、新潟県から呼んだ花火師たちが現地の花火師に指示を出して行っているんですよ。
ーーハワイで日本人による日本の打ち上げ花火が見られるってすごくレアですよね。しかも今回は25分の拡大版!
星野:日本三大花火のひとつである長岡花火をハワイでできるって本当にすごい事だと思います。パチパチパチッと一瞬で消えるアメリカの花火に比べ、ヒラヒラヒラ〜と余韻が残る日本の花火は、またひと味違いますから。
そして、はっきりは言えませんが、25分間の打ち上げ花火はハワイでは過去最長になるんじゃないでしょうか。2時間を2日間の計4時間に渡って花火を打ち上げる日本の長岡花火に比べたら、まだまだ短いですけどね。
ーー4時間!?それはすごいですね。ハワイの長岡花火も今後さらに延長する可能性はありますか?
星野:日本では花火玉ひとつひとつにスポンサーが付いていて、数百社ものスポンサー集まることで長時間の打ち上げが叶うんです。現在、ハワイの長岡花火はハワイと日本のJTB、そして長岡市という3つの事業体のみがスポンサーを務めている状態なので、ハワイでも日本のようなシステムを定着させて、26分、27分、30周年は30分と、どんどん拡大していけたらいいなと思っています。
そして、最終的には、ワイキキ沖の素晴らしい舞台で「世界花火大会」というような世界中を巻き込んだ大規模な花火大会を実現するのが私の夢なんです。
$100のドネーションで、花火が間近で見られるVIP観覧席にご招待
ーー来年は、ドネーションすると、個人でもVIP観覧席が使用できるんですよね。
星野:ひと口$100を寄付していただいた方に、「ロイヤル ハワイアン ラグジュアリー コレクション リゾート」内にある芝生エリア(オーシャン・ローン)のVIP観覧席をご用意しています。ワインやビールなどを片手に、花火を間近でご覧いただけます。もちろんバックグラウンドミュージックが流れるスピーカーもあるので、臨場感たっぷりですよ。ちなみに、大人ひとりにつき、同行のお子さま(12歳未満)2名まで参加できますので、親子でお越しいただくことも可能です。
ーーピンクパレスから長岡花火が見られるなんて贅沢ですね〜。
星野:私は毎年、ワイキキ沖で長岡花火を見ているのですが、感動して思わず涙が出てくるんです。近くで見ると花火が空から降ってくるようで、ものすごく綺麗なんですよ。ぜひ多くの方に近くで見ていただき、感動していただきたいです。ーー来年の長岡花火を楽しみにしています。本日はありがとうございました!
ドネーションの申込は、ホノルル フェスティバルのウエブサイトから可能です。(2019年3月1日まで)
《ホノルル フェスティバルからのお知らせ》
長岡花火のほか、注目のイベントが目白押し!
●ホノルル歌舞伎とのコラボ
八代目中村芝翫、四代目中村橋之助、三代目中村福之助、四代目中村歌之助の襲名記念特別公演「2019 ホノルル歌舞伎」が、ホノルル フェスティバルの姉妹イベントとして行われます。
2019年3月2日(土)〜3月8日(金)の6日間7公演を予定しており、演目は「連獅子」。ハワイにおける歌舞伎公演は、1964年と1967年に行われて以来52年ぶり3度めとなります。●DMO国際フォーラム
DMO(Destination Management / Marketing Organization)先進地として知られるハワイにおいて、先進的な取り組み発表や情報交換を行うことで持続可能なツーリズムの活性化を目的としてDMO国際フォーラムを開催。
ハワイ観光局 局次長Mitsue Varley氏による基調講演をはじめ、パネルディスカッションや交流会などを予定しています。
写真提供:ホノルル フェスティバル
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