メレ（うた）を旅するハワイ
第十一回：オアフ島ワイキキ

メレ(mele)とはハワイの歌のこと。
古来よりハワイの人々は、愛し大切にする土地・場所を歌にしてたたえてきました。その文化は今も受け継がれていて、特定の場所をたたえる新しいハワイ語の歌が今も日々生まれています。

ハワイ語の歌に、ハワイのどんな景色が描かれているのでしょうか？
毎月メレに歌われるハワイの場所を訪れて、そこで見る景色をご紹介しています。

第11回となる今回の訪問先は、オアフ島ワイキキです。

オアフ島の中で、もっとも多くのハワイアン・ソングに歌われている地名は何だと思いますか？
「たくさんのメレから集めた言葉たち」シリーズ3冊300曲分のデータを元に割り出したトップ3をこのコラムでご紹介してきました。

1位　マノア
2位　ヌウアヌ
3位　コオラウ

意外にもトップ3には入らず、4位にランクインしていたのがワイキキでした。
ワイキキってどこにあるの？というあなたは地図を確認ください。

「ワイキキ Waikīkī」とは、オアフ島ホノルルにあるビーチ沿いの地区の名前です。ハワイの観光中心地としてみなさんご存知ですね。ハワイ語で「湧き出す水」という意味のこの地には、かつてタロイモ水田とヤシ林の田園風景が広がっていたそうです。淡水の地下水が湧き出す水が豊富なエリアだったのです。

今のワイキキの姿を鳥の目線で見てみましょう。

ハワイアン・ソングの中でワイキキはどのように描かれているのでしょう？
ライアテアが歌う『Oʻahu』を聴いてみましょう。

「オアフ、アロハの島」とオアフ島をたたえるこの歌には、虹が飾るマノア、輝く海のワイキキ、ジンジャーの香りのヌウアヌ、鳥が空を飛ぶマキキが順番に歌われています。
2番はこんな歌詞です。

Waikīkī i ke kai mālamalama
He wai hoʻoheno a ka puʻuwai　

輝く海があるワイキキ
心から大切な水

タイトルもズバリの『Waikīkī Hula』という歌はどうでしょう。

He aloha ʻia no aʻo Waikīkī ea
Ka nehe o ke kai hāwanawana

愛される地、ワイキキ
さざ波ささやく海

という歌い出しで、ワイキキのささやく海、リポア（海草）の香る風、そして振り向けば見えるダイアモンド・ヘッドの風景をつづっています。

ワイキキといえばダイアモンド・ヘッド、ダイアモンド・ヘッドといえば…
今大人気の若手実力派バンド、ケアウホウも歌っているこの曲。

I waho mākou i Waikīkī ʻeā
A ʻike i ka nani o papa heʻe nalu
Papa heʻe nalu, heʻeheʻe mālie

ふたりで出かけたワイキキ
見たのはきれいなサーフボード
なめらかに波を滑るサーフボード

ご存知『Kaimana Hila』。ワイキキのご当地ソングとしてあまりにも有名ですね。
でも、もしかしたらワイキキといえば、の一曲はこちらかも？

Waikīkī
My whole life is empty without you
I miss that magic about you
Magic beside the sea
Magic of Waikīkī

ワイキキ
あなたなしでは空っぽの人生
魅力的なあなたが恋しい
魔法のような海辺
ワイキキの魅惑

夕暮れから夜になるワイキキが歌われる『Waikīkī』。ワイキキで見た美しいサンセットを思い出してハワイが恋しくなってしまう、そんなみんなの気持ちが歌われている名曲です。
今回は定番ワイキキを描くハワイアン・ソングをご紹介しました。

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フラ・ナビゲーターよしみだいすけ講演・セミナー情報はこちら 
http://www.yoshimidaisuke.com/pages/1040207/page_201706020227

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