よしみだいすけのフラナビ・コラム:メレ(うた)を旅するハワイ
よしみだいすけさんが綴るコラム第20弾。北からのうねりが押し寄せる冬はサーファーで賑わい、旅行者にも人気のオアフ島ハレイワをご紹介!
公開日:2019.11.05
更新日:2020.01.16
メレ(うた)を旅するハワイ
第二十回:オアフ島ハレイワメレ(mele)とはハワイの歌のこと。
古来よりハワイの人々は、愛し大切にする土地・場所を歌にしてたたえてきました。その文化は今も受け継がれていて、特定の場所をたたえる新しいハワイ語の歌が今も日々生まれています。ハワイ語の歌に、ハワイのどんな景色が描かれているのでしょうか?毎月メレに歌われるハワイの場所を訪れて、そこで見る景色をご紹介しています。
第20回となる今回の訪問先は、オアフ島ハレイワです。
ハレイワってどこにあるの?というあなたは地図を確認ください。
「ハレイワ Haleʻiwa」とは、オアフ島のタウンの名前です。ハワイ語で「グンカンドリの家」という意味の名前で呼ばれるこの町があるのはオアフ島ノースショアの海辺。ワイキキからノースショアへは、H1からH2とフリーウェイを走り抜け、かつてサトウキビ畑とパイナップル畑が広がっていた広大な台地を通るドライブ・コース、カメハメハ・ハイウェイを行きます。行く手に海が見えてきたらハレイワ・タウンはもうすぐそこ。北からのうねりが押し寄せる冬はサーファーで賑わうサーファータウン・ハレイワは夏の間も観光客が絶えない人気スポットです。
歌の中でハレイワはどのように描かれているのでしょう?
Hanohano Haleʻiwa kū kilakila
Ka hōkele e kū i ka lihi kai
ハレイワは荘厳に高々と立つ
それは海岸のホテルノースショアの玄関口、現在のハレイワ・タウンにかつてホテルがありました。後に町の名前の由来となる「ハレイワ・ホテル」がオープンしたのは1899年、全盛期を経て1930年に閉業、建物は1950年代に取り壊されました。ホテルが建っていたのは、現在ハレイワ・ジョーというレストランがあるあそこです。
ハレイワ・タウンを通り過ぎ、あのレトロな橋を渡って海岸線に出ると、海辺に広がる公園があります。ここが『ハレイワ・パカ』に歌われるハレイワ・ビーチ・パーク。
Hanohano wale ʻoe e Haleʻiwa Pāka
ʻOhuʻohu i ka popohe o ka pua hau
敬われるあなたはハレイワ・パーク
丸いハウの花に飾られてさざ波が聞こえるこの公園には、広い芝生エリアとモンキーポッドの大木、バスケットボールとテニスのコート、ヤシの木々など、地元民がくつろぐにはうってつけの環境が整っています。週末にはたくさんのローカルがここに集まって家族連れで楽しんでいます。そんな公園を囲む並木が歌の中のハウです。黄色いハイビスカスに似た花を咲かせます。
この公園の奥には、ハレイワ・ソングに歌われるあの岬があります。
Uʻi nō ʻo Puaʻena
Ka ʻehu kai hāwanawana
プアエナは美しい
ささやく波飛沫プアエナはワイアルア湾の東端に突き出た岬の名前。ハレイワ・ビーチパークの海側を奥へ進んだ先にあります。
奥へ入っていくと、人影まばらなプライベート・ビーチ(マエアエア)とワイアルア湾の真っ青な海の向こうにカアラ山そびえる絶景が待っています。夏は穏やかな海ですが、冬はうねりが作る高波に注意が必要。
フラソングに歌われるハレイワをご紹介しました。次のハワイでは、ぜひあなたもノースショアの町へ出かけてみてください。
よしみだいすけ
Daisuke Yoshimi
文筆家、フラナビゲーター
ハワイ州観光局アロハプログラム講師、フラやハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・講演活動を行う。●著書
たくさんのメレから集めた言葉たち(1〜4)
メレ旅(上下巻)
Live Aloha アロハに生きるハワイアンの教え
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