強い風が吹き抜ける高原地帯…ハワイ島ワイメア編
よしみだいすけさんが綴るコラム第23弾。ハワイ島北部の内陸部高原地帯の町にあり、パーカー牧場のある場所としても知られる「ワイメア」をご紹介!
公開日:2020.02.05
メレ(うた)を旅するハワイ
第二十三回:ハワイ島ワイメアメレ(mele)とはハワイの歌のこと。古来よりハワイの人々は、愛し大切にする土地・場所を歌にしてたたえてきました。その文化は今も受け継がれていて、特定の場所をたたえる新しいハワイ語の歌が今も日々生まれています。
ハワイ語の歌に、ハワイのどんな景色が描かれているのでしょうか?毎月メレに歌われるハワイの場所を訪れて、そこで見る景色をご紹介しています。
第23回となる今回の訪問先は、ハワイ島ワイメアです。
ワイメアってどこにあるの?というあなたは地図を確認ください。
「Waimea」とは、ハワイ島北部の内陸部高原地帯の町の名前です。(オアフ島、カウアイ島にも同じ地名があるのでややこしいですが)
「Waimea」はハワイ語で「reddish water 赤土色の水」という意味。
ハワイ島のワイメアといえばパーカー牧場が有名ですね。標高1000メートルほどの高原地帯に大牧場が広がります。南側のマウナケアと北側のコハラ山脈に挟まれ、強い風が年中吹き抜けているからか、木々の列が斜めになっている不思議な景色が特徴です。
歌の中でワイメアはどのように描かれているのでしょう?
クアナ・トレス・カヘレ作の『Ke Anu O Waimea』にはこう歌われます。ʻIke au i ka nani o Waimea ē
Kīpuʻupuʻu nani, makani pāhili
I ke anu haʻukeke ē
(Written by Kuana Torres Kahele)私は見る、ワイメアの美景
美しいキープウプウ、強い風<
震える寒さ
このメレの中で「カムエラ」の美しい花、黄色いレフアが歌われています。
別のワイメア・ソング『Waimea I Ka Laʻi』には「Lei Hulu Mamo マモ鳥の羽のレイ」という表現がありますが、これも黄色いレフアの花のことです。ワイメアには黄色いレフアがたくさん咲いているのです。
ナタリー・アイ・カマウウの曲『Waimea I Ka Laʻi』には、もう一つ、ワイメアの典型的な景色が登場します。
ʻAkahi hoʻi au a ʻike
A hiki mai ka wanaʻao
Hoʻohiwahiwa iā Mauna Kea
Nāu, nō ʻoe
Waimea i ka laʻi ē
(Written by Iolani and Natalie Ai Kamauu)初めて見る
夜明けの訪れ
飾りつけられるマウナケア
あなたによって
静けさの中のワイメア
よしみだいすけ
Daisuke Yoshimi
文筆家、フラナビゲーター
ハワイ州観光局アロハプログラム講師、フラやハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・講演活動を行う。●著書
たくさんのメレから集めた言葉たち(1〜4)
メレ旅(上下巻)
Live Aloha アロハに生きるハワイアンの教え
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