メレを旅するハワイ〜美しい砂浜のワイマナロ
文筆家、フラナビゲーターであるよしみだいすけさんが、メレを旅するハワイをテーマに、美しいフラソングに歌われた、ワイマナロへのドライブをガイド!
公開日:2022.01.04
メレ(うた)を旅するハワイ
第四十六回:「メレを旅するハワイ〜ワイマナロ」Aloha from Mānoa!
ハワイ旅行を心待ちにしているフラダンサーに提案します。
次のハワイではメレ旅ドライブに出かけよう!「メレ旅」とは、メレ(フラソング)に歌われた景色を探す旅です。
メレには、ハワイの人が愛するいろいろな土地のことが歌われています。それぞれの島にちらばるそんな場所を訪れる「メレ旅ドライブ」が、フラダンサーのハワイ旅行をより有意義なものにしてくれます。リアルなメレ旅ドライブができる日までは、このコラムで予行練習です。
今月の行き先は、ワイマナロです。
上の動画でハワイの美しいフラダンサーたちが踊るのは、「Kaulana ʻO Waimānalo」というタイトルのメレ。
クムフラのKunewa Mookなど多くのアーティストにレコーディングされてきたフラの定番曲です。歌の舞台ワイマナロは、オアフ島東部のカントリーサイドにある地区。ファームや牧場、全米ベスト・ビーチにも選ばれた美しい砂浜で有名ですね。
ハワイ音楽マニアにとっては、スラック・キー・ギターの伝説的ミュージシャン、ギャビー・パヒヌイのホームとして憧れの地だったりします。ワイマナロをたたえるメレ『Kaulana ʻO Waimānalo』の歌い出しは、ワイマナロの景色をこんなふうに描きます。
♪Kaulana ʻo Waimānalo
♪I ka pali o Makapuʻu
♪I ke kai hāwanawana
♪Hoʻopuni ʻia e nā paliワイマナロは名高い
マカプウの崖と
ささやく海で
囲まれている、切り立つ山に(Kaulana ʻO Waimānalo by Sam Naeʻole)
歌詞には他にも、沖に浮かぶマナナ(ラビット・アイランド)やサーファーたちのサーフボード、地元民が暮らす住宅地などが描かれています。
ワイマナロはとても景色の美しい地域ですが、観光客誘致に積極的な観光地ではありません。
ハワイアン・ホームステッド(政府によってハワイ先住民に与えられた特別居住区)でもあります。そこに暮らすハワイアンの気持ちを代弁する「Waimānalo Blues」という曲があります。1970年代にCountry Comfortにレコーディングされ、当時ハワイ文化復興運動のサウンドトラック的な役割を持つようになった曲の一つです。
疲れ切って目覚めれば、大切なものを失っていた…
自分たちの存在の根源である故郷「ʻĀina = 土地」への想いが、この歌に込められています。
こういう視点もあるのだということを胸に刻んで、ワイマナロを訪れるときはそこに暮らす地元民と先住文化へのリスペクトを持って、最大限の配慮を。ワイマナロのリアル・ハワイアンたちが出演した映画「ALOHA」で「Waimānalo Blues」が歌われたシーンはこちら。
ではハワイアン・ソングに歌われる「ワイマナロ」へドライブに出かけましょう。
行き先は、ワイマナロの海を一望できてパーキングスペースも多いHūnānāniho(旧名ワイマナロ・ベイ・ビーチパーク)です。このコースを実際に走ってワイマナロを訪れるドライブ動画はこちら。
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よしみだいすけ
Daisuke Yoshimi
文筆家、フラナビゲーター
ハワイ州観光局アロハプログラム講師、フラやハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・講演活動を行う。●著書
たくさんのメレから集めた言葉たち(1〜4)
メレ旅(上下巻)
Live Aloha アロハに生きるハワイアンの教え
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