ホノフェスに初参戦!話題のアーティストにインタビュー

ホノフェスに初参戦!話題のアーティストにインタビュー

ハワイの文化交流イベント「ホノルルフェスティバル」の「ホノルル アート マーケット 2024」に初参加した日本人アーティストのSHINGIIIIII(シンギー)さんにインタビュー。

公開日:2024.03.20

アロハストリート・インタビュー

アロハ! ヒロヨです。

2024年3月8日~10日まで開催されたハワイ最大級の文化交流イベント「ホノルルフェスティバル」の一環となるプログラム「ホノルル アート マーケット 2024」に初参加した日本人アーティストのSHINGIIIIII(シンギー)さんにインタビューしてきました!

SHINGIIIIII ( シンギー )  

SHINGIIIIII ( シンギー )   

幼少期から絵画展やデザイン展など数々の賞を受賞。20歳の時に始めた水墨画で新人画家の登竜門でもある水墨画全国展「現代・墨への挑戦2000」で奨励賞を受賞し、この作品を日本画家の巨匠平山郁夫氏に賞賛される。現在はハワイ、沖縄、東京で制作活動をしており、アクリルアートで数々の作品を発表。海外へも作品を出展している。

また、アートだけにとどまらずアニメ制作で大きな評価を受け、様々なアニメプロジェクトに参画し、企画・ストーリープランニング・原作者としても活動。

1999年アーティストとしてソニーからメジャーデビューした過去を持ち、シドニーオリンピックサッカー日本代表戦の国歌独唱者に抜擢された。近年では島谷ひとみ、HIPPYなど著名アーティストへの楽曲提供やCMソングを手がけるなどプロデューサーとして音楽の世界でも幅広く活躍している。

SHINGIIIIIIさんのオフィシャルウエブサイトはこちらから>>

インスタグラムはこちら>>

※このインタビューはホノルルフェスティバル前に行われたものです。

 

音楽の道に進みつつも忘れられなかったアートの世界

───アロハ! SHINGIIIIIIさん。まずはSHINGIIIIIIさんがアーティストを目指すこととなったきっかけからお話してもらえるでしょうか。

SHINGIIIIIIさん:母親が油絵をやっていたので、自然とアートと触れ合う環境ではありました。子どもの頃から展覧会に絵を出すと賞をもらったりすることが多かったです。音楽もピアノとトランペットをやっていました。ある日進路の相談を親としていると、親から芸術家、音楽家、自衛官、漁師の4つから選択しなさいと言われたんですね。

───芸術家と音楽家は幼少期から慣れ親しんでいらっしゃいますが、そのほかはすごく異なった職種ですね。

SHINGIIIIIIさん:芸術や音楽は親にも認めてもらえていたのかなと。自衛官は日本を守れる人間になってほしいという願いがあったんだと思います。それから僕が小さい時、魚で有名な静岡の熱海で育ったので、漁師は手に職もつくしビジネスとしても成り立つという意味で選択肢に入ったのだと思うんです。親としては迷わないように道をひとつに絞り込ませたのかったのかなと。

───当時その選択肢の中から選ばれたのはどの職業だったんですか?

SHINGIIIIIIさん:音楽でした。父親が歌手だった影響で音楽も小さい頃から身近な存在でした。バンドをやりながら音楽に打ち込んでいたんですが、やはり絵が忘れられなくて…。母親の油絵の画材が常に家にあったので、いろいろな色を使いながら絵を描き続けていました。

それで19歳の時に、色がなくても濃淡をつけることで色があるように見えて、奥が深く日本の文化に根付いた手法を使った水墨画を街で見かけて、衝撃を受けたんです。
 

水墨画から強い色彩を放つ自己流スタイル確立までの道のり

───今までたくさん色を使ってきた世界とは対極にあるような世界観のアートですね。

SHINGIIIIIIさん:でもそこから色をつけていくと日本画になって、次の展開として色のあるアートに戻れるなと思いました。元々カラフルな色が好きでしたが、まずは色がないのに奥行きを作る技法を学ぼうと思って、水墨画家の師から勉強させてもらいました。

───アートに傾倒しつつも、当時は音楽活動も続けていらっしゃったんですか。

SHINGIIIIIIさん:24歳の時にソニーからメジャーデビューすることができて、音楽家としてまずは世の中に知ってもらうことができました。でもやはりアートが忘れられず、原宿のストリートでライブアートなどの活動を続けていました。

───両方の活動を続けられていたんですね。そこから本格的にアートの道へ進み、現在のご自身のアートスタイルが形成されたきっかけは何だったのでしょうか。

SHINGIIIIIIさん:12、3年前にデザイン会社を立ち上げて、僕自身も社長兼デザイナーとして所属していました。もちろんほかにもデザイナーを雇用し、会社を運営することに集中して、絵を描くことはちょっと休んでいたんですね。それで4年前ぐらいに地方のテレビ局から番組のオープニングの絵の制作依頼があったんです。ただ、予算がなくて頼める人がいないなと困っていたら、僕がプロデュースしている島谷ひとみさんから、あなたは絵が描けるからあなたが描けばいいんじゃないかな、と言われて色を付けたポップな絵を描いたら、それが好評で…。それまでは色のないアートが得意だったのですが、それから急激に色を使い始めて、今のスタイルが確立していったという感じですね。
 

東京、沖縄、ハワイでのアート活動

───日本だけでなく、ハワイでも創作活動をされていますが、なぜハワイに創作活動の拠点を置かれようと思われたのでしょうか。

SHINGIIIIIIさん:以前から何度もハワイへは来ていたのですが、コロナ禍の時にワクチンを接種して友人と一緒にハワイに来てみたんです。人がいないハワイを初めて見たんですが、景色しか目に飛び込んでこないんですよ。今まで見えなかった色が全部鮮明に見えて、それが衝撃で…。

その日の夕方、たまたまサンセットが、もう見たことのないような色だったんです。それを見て、うわ、これを描きたい!って思ったのが、多分ハワイを拠点としてアート活動をする決心への最後のスイッチを押した感じです。

───ハワイではどこで絵を描いていらっしゃるんですか?

SHINGIIIIIIさん:ブレイカーズホテルですね。画材もホテルに預けていて、スタッフもみんな知り合いで、僕がアーティストだということを知ってくれているので帰ってくると、はいよって画材渡されたりとか(笑)。沖縄にも家があるので年の3分の1ずつをハワイ、沖縄、東京で過ごしている感じです。

───全部いいところですね~。今回はハワイ最大級の文化交流イベントであるホノルルフェスティバルのホノルル アート マーケット 2024に出展されるとのことですが、こちらのイベントに参加するきっかけは?

SHINGIIIIIIさん:JTBハワイさんにお声がけいただいたんです。日本のJTBのある支店の会議室に僕の絵が飾ってあったり、以前ホノルルフェスティバルのアンバサダーを務めていた島谷ひとみさんの関係で仕事をさせていただいたり、何かとご縁のあるイベントだったんです。それで今回SHINGIIIIIIさんの絵は世界に発信できる作品だから出てみないかとお話をいただいて…。このイベントにはニック・カッチャーさんやヘザー・ブラウンさんといったハワイの有名なアーティストも参加されているので、ぜひ出展させてください!とお返事しました。

───ヘザー・ブラウンさんは憧れのアーティストのひとりだったんですよね。

SHINGIIIIIIさん:そうなんです。昔から彼女の作品が好きでした。それで去年の同じイベントで僕はアーティストではなく、見る側で訪れたのですが実際にお会いすることができたんです。僕の作品でカウアイっていう作品があるんですけど、その作品を見て、私が住んでる場所だよ、素敵な絵だねってコメントをいただきました。アーティストとして頑張ってね、と応援のメッセージもいただいてとてもうれしかったです。

彼女のアートは色の使い方も特徴的ですが、優しい線や強い線、線の強弱、柔らかさを大切にされているなと感じます。僕には描けない絵なのですごく憧れます。
 

憧れのアーティストと同じステージへ、そして次の目標

───今年は見る側ではなく、アーティストとして、ヘザーさんと同じイベントに参加できますね。

SHINGIIIIIIさん:100m走で言うとカール・ルイスと一緒にレースをするような気分です(笑)。でも今回本当に素敵な機会をいただいて、すごく高いフィールドに上げてもらった感じがして、うれしい反面、すごく申し訳ない気持ちもあって…。僕の作品は色彩が独特というか強いので、こちらの方々に受け入れてもらえるのかなという不安もあり、ちょっとドキドキしています。

僕自身は本当に目に飛び込んでくれる色を描いているだけなのですが、色が強いとよく言われるので、実際に皆さんがどう思われるのか、直接感想が聞ける良いチャンスだとも思っています。

───今回のイベントではどんな作品を出展されるのでしょうか?

SHINGIIIIIIさん:日本とハワイのカルチャーの融合をテーマにしました。メインの作品はすべて掛け軸に入れています。それから会場では掛け軸の中央に動画を投影して、来ていただいた方が僕のアートを見るだけでなく、楽しんでくれるような仕掛けを用意しました。

───掛け軸に作品と動画を!斬新なアイディアです。まさに和洋折衷というか。皆さんの反応が楽しみですね。それでは今後の目標について教えていただけますか?

SHINGIIIIIIさん:これは目標というよりは お願いになっちゃうんですけど、グリーンルーム・ギャラリー・ハワイで僕の商品を扱っていただければと思っています。こんなこと言ったら怒られるかもしれないけど(笑)。 グリーンルームで僕の絵を扱ってくれるようになったら、やっとハワイの人になれたというか、ハワイに馴染めたのかなって思える気がして…。

───今回のイベントにはグリーンルームも参加しているので何か繋がりができそうですね。

SHINGIIIIIIさん:インスタでフォローしていただいていることがすごくうれしくて! 多分現役の音楽アーティストの場合、本場のブルーノートからフォローされたみたいな感じだと思います。あのギャラリーに僕の絵が並んだ時、初めてアーティストとして認めてもらえた時なんだろうなと考えています。

───その夢が叶う日はすごく近いと思います。今回はイベント前のお忙しい時にありがとうございました!

SHINGIIIIIIさん:こちらこそありがとうございました!

印象に残る色彩感覚でアートを生み出すSHINGIIIIIIさん。グリーンルーム・ギャラリー・ハワイで彼の作品が見られる日を楽しみにしています。そしてまた来年のイベントも楽しみですね。今後の作品に注目です。

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