緑豊かなマノアで歴史建造物「ワイオリ」でお茶する贅沢

緑豊かなマノアで歴史建造物「ワイオリ」でお茶する贅沢

ハワイ在住のカフェ好きライター、リツコさんによる連載。第18回は、マノアにある築100年以上という素敵なカフェ「ワイオリ・キッチン&ベイクショップ」をご紹介。

公開日:2024.08.16

更新日:2024.08.25

松本律子のハワイカフェ巡りダイアリー

アロハ!ハワイ在住・カフェ好きライターのリツコです。

美味しいコーヒーと「カフェ」が大好きで、ほぼ毎日あちこちのカフェに出没して癒やし時間(仕事時間も含む!)を過ごしている私が、ハワイでお気に入りのカフェへの想いをひたすら語る「松本律子のハワイカフェ巡りダイアリー」。

今回ご紹介するのは、マノアにある築100年以上という素敵なカフェ「Waioli Kitchen & Bake Shop(ワイオリ・キッチン&ベイクショップ)」です。

 

緑たっぷりのマノアにあり、ヒストリカルな雰囲気漂うカフェ。1922年に建てられたという、由緒ある場所で、ハワイ州の歴史的建造物にも指定されているんですよ。少し前までは「ワイオリ・ティールーム」という名前で愛されていました。現在は、オーナーが変わり、リノベーションを経て「ワイオリ・キッチン&ベイクショップ」として、火曜〜土曜の8:00〜13:00に営業しています。

 

ここね、とにかく佇まいが素晴らしいのです。森の中にあるような優しく開放的な雰囲気で、毎日多くのローカルが集う憩いの場所。長年通い詰めているであろうリピーターさんが多いのも特徴です。

 

石造りの暖炉が残る雰囲気あるスペースには、オリジナルグッズやメイド・イン・ハワイのチョコレートなどが。そしてカフェで接客やサービスをしているのは、ハワイ大学などの若い学生さんたちが中心。てきぱきとしたていねいな接客も心地いいんです。

大きめのテーブル席やソファー席もあるし、テラス席もあるのでその日の気分でチョイスを。ただし、基本的にいつも混み合っているので、空いている席を探す…ということになるんですけどね(笑)。

 

オーダーは、席ではなく店内のカウンターで。朝食メニューとランチメニューがあって、時間によって頼めるものが変わるので、メニューをしっかりチェックしましょう。この日はランチタイムだったので「カレーチキンサラダ in 1/2パパイヤ($15)」をオーダーしました。

 

なんと、1950年代にも提供されていたというシグネチャーメニューなんですって。ハワイ産のパパイヤを器に、チキンやマカダミアナッツをカレー風味で仕上げたサラダが入っていて美味しい!そして、サイドのマルチグレインブレッドがまた超絶美味しくてびっくり(このパン、購入もできるみたいです)。パンはもちろん、ストロベリージャムまで自家製というこだわりが、また素敵すぎます。

 

また、ワイオリといえば!のスコーンやクロワッサンもぜひ食べていただきたい。この日はウベ+ホワイトチョコレートのスコーン($4.25)と、大好きなアーモンドクロワッサン($5.50)をチョイス。

 

ウベのスコーンは、内側にホワイトチョコレートとクリームチーズがいい感じ!どちらもやさしい甘さがたまりません。

 

毎朝焼かれるスコーンは、スイーツ系からセイボリーまで常時5種類。それ以外にシーズンによって限定フレーバーも登場するので、お好みでどうぞ。どれも、さくさく&しっとりな食感で美味しいのですよ。

 

コーヒーは、通常のブレンドとフレンチプレスから選べます。私のおすすめは、フレンチプレス($12.50)。大きめサイズのポットでサーブされるので2〜3人でシェアするのにぴったりです。

 

マノアの風を感じながらの朝食〜ランチは、とにかく居心地がいい!ハワイらしさを感じながら、ゆったり過ごせます。

 

で、実はここ、もともとはサルベーションアーミー(救世軍)が建てたもので、1922年当初は孤児院で生活する女子の職業訓練施設のレストラン&ティールームだったのだそう。彼女たちはここで料理や掃除、ホスピタリティなどを身に着けて、自立への道を進んでいったのですね。その頃の写真が、店内にいろいろと飾られています。

 

1970年代初頭にはその孤児院が閉鎖され、訓練施設としての役割を一旦終えます。その後、紆余曲折を経て、現在はワイオリ・キッチン&ベイクショップに。オーナーのロスさんとステファニーさん夫妻の意思により、薬物依存症治療プログラムの卒業生や、元受刑者の女性たちがキッチンで働き、自立のための職業訓練をする場として、再度生まれ変わったのです。

ロスさんは、ワイキキで30年以上にわたりレストランビジネスに携わっていた方。その経験を活かすとともに、このコミュニティに貢献できるような意義を持った場所を創りたい…という熱いミッションのもと、現在のお店を運営しているのだそう。

「彼女たちに仕事を教えていくこと自体は難しいことではありません。難しいのは、彼女たちの生活をチェンジすることなんです」と語るロスさん。だからこそ、こういう場所を守ることが大事なんだと話してくれました。

 

そんな想いを知ると、この素敵なカフェのこと、もっと好きになってしまう!そして、美味しいペイストリーやコーヒーをこの空間でいただける幸せを、さらに噛み締めたくなります。

 

ワイキキからは車で15分程なのに、街の喧騒から離れた静かで清々しい空気を感じられるマノア。この街で愛され続け、築100年を超えるカフェは、まさにスペシャル!緑に囲まれて、いつもと違う時間をゆったり過ごしてみてはいかがでしょうか?

 

ワイオリ・キッチン&ベイクショップ

住所
2950 Manoa Rd., Honolulu, HI

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電話番号
808-744-1619

松本 律子 / RITSUKO MATSUMOTO プロフィール

ハワイ・オアフ島在住のフリーランス・エディター/ライター。愛知県豊田市出身。 ㈱リクルートに就職し、就職情報誌の広告をひたすら作りまくるモーレツな20代を過ごす。結婚を機に大好きだったハワイへ2000年に移住。アロハストリート編集長を務めた後、2018年に独立・フリーランスの道へ。趣味はハワイのカフェ巡りとウクレレ(聴く専門)。

Instagramアカウント:@ritsukohawaii
Twitterアカウント:@ritsukohawaii

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