※この記事は2019年2月15日に公開されたものです。
アロハ、ヒロヨです。
去年のクリスマス・イブに公開されたこの記事を覚えていますか?
私は、このロバーツハワイが催行する新ツアー「コハナ・ラムのテイスティングツアー」の記事を読んで以来、頭の中がずーーっとラムだらけになり、いつか行きたいと思っていたんです。
そして年が明けて2019年。
新年早々願いが叶いましたーーー!!
取材に行くチャンスがやって来たのです。お酒は飲むのはもちろん好きですが、一体どんな風に製造されているのか、蒸溜所の内部などにも興味津々で、遠足を楽しみにしている小学生並みにウキウキしながら行ってきました。
コハナ・ラムの蒸溜所があるのは、オアフ島北西部にあるクニア。ハワイに住んでいてもなかなかクニアに行く用事がなく、この街を訪れるのも初めて。クニアの住宅地から離れたの農地が広がる、のどか〜な場所にコハナ・ラムの蒸溜所があります。
このなんとも味のある建物は、プランテーション時代にデルモンテ社がジェネラルストア(今で言うコンビニやミニスーパー)として建てられたものなんだそう。
記事で写真を見ていましたが、やっぱりお洒落なインテリア。天井と床は当時のままのものを生かしているせいか、程良いヴィンテージ感がミックスされていて、何だか落ち着く〜。バレル(木製の樽)をテーブルの脚に使ったり、センスの良さを感じます。
では早速ラムの試飲ツアースタート!
最初にカウンターで搾りたてのサトウキビジュースをいただきます。ガイドを務めるスタッフさんがサトウキビを機械に入れ、バリバリと音を立てて出てきたのは…
こんなレモンクリーム色のジュース。
正直、見た目が竹みたいだし、繊維の塊のように思っていたのでこんなにジュースが出てくるなんて意外。
しかも飲んでみるとその味わいにびっくり!
サトウキビジュースって初めて飲みましたが、「砂糖」というイメージが強かったためガッツリの甘さで口の中が満たされるのかと思いきや、スッキリとした甘みですごーーくマイルド。ほんのり草というか土っぽい香りがぽわっと鼻を通り抜けていきます。使用するサトウキビによってジュースの色合いも変わるそうですよ。
ジュースを試飲したらギフトショップの外へ。日差しが気になる人は、出口に日傘が用意されているので借りていきましょう。
外に出て最初に向かったのは貯水槽のような場所。
よく見ると魚が中で泳いでいます。「養殖しているのかな」と思いきや「この水は水耕栽培に使用する水です。水槽の中にいるのはティラピアという魚で、ティラピアの排泄物を水の中の微生物が分解し、その水から植物が栄養分を吸収し、その水がまた水槽に戻るアクアポニックスという農法を取り入れています」と解説してくれました。
この水槽の上は展望台のようになっていて、水耕栽培しているレタスが見渡せます。レタスを水耕栽培すると、畑で栽培する場合の半分のスペースで済み、収穫までの日数も畑よりも短かいとのこと。
自然の水を動物が栄養のある水に変え、植物を育てその植物を人間が食べる、という生態系の縮図を見ているような気分。こんな農業がクニヤで行われているなんて、実際に来てみないとわからないですよね!
次は、ギフトショップに隣接するサトウキビ畑へ。ここでは10種類のサトウキビが栽培されています。なかには絶滅寸前の希少な種類のサトウキビも。こんなにサトウキビに種類があるなんて、知ってました?
よく観察すると、幹の色や葉のテキスチャーなどひとつひとつ異なり個性的。葉には小さな毛のようなものが生えていて、直に手で触ると痛いので注意しましょう。
古代ポリネシア人が航海を経てサトウキビをハワイにもたらし、食用としてだけでなく、薬などにも使われていたサトウキビ。そんなストーリーやハワイにおけるサトウキビの役割などの説明を聞いていて、「こんなに大切されていた植物が、知らない間にハワイから消えかけていたんだ」と思うとちょっとゾワっとしました。
コハナ・ラムでは、そんな風前の灯状態だったハワイのサトウキビ栽培を再生させ、そのサトウキビを使って世界トップレベルのラム作りに日々取り組んでいるのです。このミニガーデンのほかに、近くの畑で実際にラムに使用するサトウキビを34種類栽培し、収穫もすべて手作業。はぁ〜素晴らしい!
外の見学を終えて蒸溜所へ。
じゃーん、ここがすべてのラムが生まれる現場です!
世界のラムの90%以上は搾り汁から砂糖を精製する際にできる副産物からラムを作っていますが、コハナ・ラムでは、絞り汁から直接ラムを醸造するアグリコール製法を採用しています。原料の新鮮さがポイントなので、サトウキビの栽培地の近くでしかできない製法なのだそう。ここでサトウキビジュースを発酵・蒸溜してラムを作ります。
ちょうど原液が出てきたので匂ってみると、
鼻にツーン!
香り強っ!
まだ途中の過程で、アルコール度が高いのでアセトンのようなツーンとする香り。でもいくつかの工程を経て完成したラムはスチールや木の樽に入れて寝かされるとまろやか〜に。すべての工程はその都度担当者がチェックして、クオリティの維持に細心の注意を払っています。
蒸溜所の横では黙々とラベル貼りが行われていました。こちらも機械ではなく手作業。一本のラムができるまでどれくらいの期間がかかるのか聞いてみたところ、サトウキビの栽培から含めると最低15カ月もかかるんですって! その辛抱強さを見習いたいです…。
それからギフトショップに戻って、いよいよお楽しみの試飲です。試飲するのは「KEA」と「KOHO」、「KOKOLEA」の3種類。「KEA」は使用しているサトウキビが異なる2種類を飲み比べます。
ちなみにお酒が飲めない方は、ジェラートという選択肢もありますよ〜。これならキッズも楽しめますね。
ではでは試飲。まずは「KEA」から。
あの蒸溜所での香りとはぜんぜん違う!
ツーンとした感じではなく、丸みを帯びたやさしい香り。2種類を飲み比べてみると、確かに使用するサトウキビによって舌に残る重みや鼻を抜けるフレーバーに違いがあります。でも両方とも香りが良い!スッキリとした飲み口で いろいろなカクテルに合いそう。
そして日本人の方に人気があるという「KOHO」をゴクリ。
「ウィスキーみたい!」
木の樽で寝かせた「KOHO」は、熟成された旨味が凝縮し、色も琥珀色。「KEA」よりもさらにまろやかな味わいです。これは、ロックで飲みたいです! 上質な氷と一緒に…。絶対美味しいはず。
最後に飲んだ「KOKOLEA」は、いい意味で裏切られたというか…
甘いんです!
そう、カカオとはちみつをブレンドしているので、チョコレートのようなフレーバーでデザート酒として飲めてしまう。「これを煮詰めてアイスクリームのソースにしても美味しいんですよ」と説明され、ぶんぶん頷いてしまいました。
ラムを使ったチョコレートやはちみつも試食させてもらいましたが、どれも美味!
「私、今北海道物産展に来てるのかな」と錯覚するぐらいのグルメパラダイス。
なかでもイチオシはラムケーキ。しっとりとしたケーキはお酒臭さがないので、すごーく食べやすい。日持ちするので、おみやげにおすすめです。
さらに、ロバーツハワイのツアー特典として、試飲ツアーでは畑で採れた新鮮なレタスとギフトショップ裏にあるピザ窯で焼き上げたピザ(ひと切れ)も試食できるんです。生地から手作りしたピザも美味! このツアー、豪華過ぎます…。
試飲後はそこそこほろ酔い気分ですが、ロバーツハワイのツアーはワイキキへの送迎付きなので、運転の心配がないのも良いポイント。しかも、オプションで近くのワイケレに寄るコンボパックもあるので、オアフ島の中西部を一度でぐるっと周れるのも魅力です。
ギフトショップでは試飲したラムはもちろん、アルコール度数の高いプレミアムなラム「KOA」も含めた全ラインナップが購入できるほか、オリジナルグッズも取り扱っています。ボトルは持ち運びに便利なボックスに入れてくれるので安心。ひとつのボックスに3本入ります。またツアー参加者はショットグラスのおみやげも付いてきますよ!
農業を通してハワイアンカルチャーが学べるので、お酒好きの方はもちろん、そうでない方にとってもとても興味深い内容のツアー。ここで誕生したラムが日本で飲める日が来るのも近いはず。世界へ羽ばたきつつあるハワイ産ラムが生まれる現場を覗いてみませんか?
<ロバーツハワイのコハナ・ラムツアー>
大人:$99(ワイケレショッピング・コンボの場合は$104)
子ども(4〜11歳):$89(ワイケレショッピング・コンボの場合は$93)
所要時間:約4時間(ワイケレショッピング・コンボの場合は+ショッピング時間)
最少催行人数:2名
ショットグラスのおみやげ付き!
ロバーツハワイ
<ロバーツハワイオフィス>
- 住所
- 680 Iwilei Rd Suite 700, Honolulu, 96817
- 電話番号
- 808-954-8637 (対応時間:ハワイ時間の8:00~17:00 日本語可)
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