ハワイの大手航空会社のハワイアン航空が、10月15日より、モロカイ島とマウイ島を直通で結ぶ定期便で使用している機体のメンテナンスのため、直行便を一時運休にすると発表。モロカイ島の住民らから懸念の声があがっている。
ハワイアン航空側は、モロカイ=マウイの直行便を運休しても、オアフ島を経由してマウイ島へ向かう便をモロカイ=マウイの直行便利用時と同額で利用できるほか、モロカイ=ホノルルを結ぶ定期便を増便するとしているものの、モロカイ島の住民の中には、医療機関の受診などのためにマウイ島へ行く人も多く、島民からは、経由便を利用する場合の時間的、身体的な負担が増大するとの意見が出されている。
モロカイ島では、マウイ島との間を約30年にわたって結んでいた直行フェリーの運航が昨年終了となっているほか、島に就航しているマカニカイ航空とモクレレ航空が使用している航空機は、車椅子でのアクセスができないなどの問題があり、ハワイアン航空のモロカイ=マウイの直行便の一時運休は、島民生活に少なからず影響を与えるとみられている。
モロカイ島は現在、島民人口がわずかに7,000人を上回るほどで、島民の多くは観光業に依存しているものの、島の開発に関しては消極的で、島の失業率はハワイ州の平均の約2倍となっており、州議会のデコイト議員は「島の雇用率などを改善するためには、島の開発を行う必要がある」と発言。現在、2億6,000ドルで売りに出ているモロカイ牧場が売却されれば、島の転換期になるのではないかとの見方を示している。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ