ハワイ州の土地天然資源局は28日(木)、ハワイ島のマウナケア山頂での建設案が進められていた巨大望遠鏡(TMT)の建設計画を許可するとの判断を、賛成5票、反対2票で決定したと発表。マウナケア山頂にある保全地区の使用許可の申請を正式に承認した。
マウナケア山頂では、2015年に18階建てで30メートルある巨大望遠鏡の建設計画が浮上していたものの、マウナケア山を神聖な場所としているハワイ原住民の人々などの反対派が、建設計画の撤回を求め、抗議活動などを繰り広げていた。
TMT側は望遠鏡の設置場所は、反対派が「神聖な場所」だとする地点より、500フィートほど離れた地点であり、建設に問題はないとの立場を示していたほか、今回の建設計画に関する話し合いを行っていた理事会側は、マウナケア山にはすでに12基の観測所が建設されており、観測所の中にはTMTと同等の大きさの建物もあり、反対派が望遠鏡の規模が大きすぎるために建設するべきではないとする主張は当てはまらないとの見解を示していた。
なお、反対は今回の決定を不服とし、州最高裁に提訴する意向を示している。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ