州知事が公務員の給与カット案を発表

2020.12.10

日刊ローカルニュース

ハワイ州のデーヴィット・イゲ知事は9日(水)、新型コロナウイルスの感染拡大で州の税収が激減していることなどを受け、10,000人以上の州公務員の給与を約9%削減する案を発表した。

イゲ知事が発表した給与削減案では、2021年1月より、数万人の州公務員を一時帰休とし、休業期間中の給与をカットするというもので、月2日を無給休暇とすることで約9%の給与カットになるとしている。

知事によると、ハワイ州は今後4年間で推定14億ドルの一般財源不足に陥ると試算されており、公務員を一時帰休とすることで年間約3億ドルの支出を抑えることができるほか、4,000人以上の公務員のレイオフを回避することができるとしている。

一方、経済の専門家などは、ハワイ州の失業率は全米でも高く、州民の中には、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、民間企業に勤めていた家族の誰かが失業し、公務員の家族の収入が主な収入源となっているケースも増加しており、公務員の一時帰休が州の財政にさらに大きな損害を与える可能性があると警告している。

さらに、今回イゲ知事が発表した給与削減案には、公立校やハワイ大学の教職員なども含まれており、ハワイ州教員組合(HSTA)は、知事の一時帰休案は州の公立校のシステムに悪影響を与えると反発。知事の案の一時差し止めを求める法廷闘争も辞さない構えをみせている。

なお、イゲ知事は一時帰休の実施期間について明言していないものの、州の経済状況が改善するまでは一時帰休措置は必要であるとの見方を示しているほか、今回の給与削減案には、看護師や消防士などを含む初動対応者は含まれていない。

参考:ハワイ・ニュース・ナウ

 

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