ドイツのプロイセン文化遺産財団は7日(月)、ベルリンの博物館で保管されていたハワイ先住民の遺骨や葬祭品を今年中にハワイ州当局に返還すると発表した。
今回、プロイセン文化遺産財団が返還を決定した遺骨や葬祭品は、遺産財団が2011年にベルリンのシャリテ病院から引き継いだ収集品の一部で、32名分のハワイ先住民の遺骨は、1880年頃、収集家で博物学者のヘルマン・オットー・フィンシュ氏が、南太平洋を航海中に入手し、ベルリンに送付したものとみられている。
財団関係者によると、返還予定となっているほとんどの骨は数百年前のもので、オアフ島ワイマナロの海岸で採取されたものであるほか、さらに2つの頭蓋骨は、ハワイ内で取得されているものの、正確な場所は特定できないとしている。
ドイツのクラウディア・ロート文化大臣は「植民地時代の人骨は、私たちの博物館や大学にはふさわしくなく、その返還は優先されなければならない」とコメント。財団側も、植民地時代などに収集された人骨について、その出身国や集団が判明し、返還が望まれる場合は対応するとして、2017年より遺骨の本国送還に関する話し合いが行われていた。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ