ホノルル市議会では、海岸線近くに建てる住宅に対する新法案の導入を検討している。ハワイ州では、砂浜の砂の量が減少する海岸浸食問題が深刻化しており、議会では海岸線からより遠くに住宅を建設することを義務付ける法案41条についての話し合いが続いている。
今回、検討が続けられている法案41条では、敷地の大きさや場所によって、海岸線近くに建物を建設する際には、海岸線から60フィート(約18m)または130フィート(約40m)離れた場所とすることを義務づけるとしているものの、既存している建物の建て替えやリフォームする場合にも海岸線からより離れた場所に建物を建設することになるため、資産価値が下がる可能性が指摘されている。
建築家のひとりは「市議会が検討している法案は、地形、地質、海の状態、洪水地帯など、多種多様な状況下にある島の条件を無視し、すべての海岸線に建つ住宅に対して同じ規制を設けるとしています」と指摘。いっぽう、専門家のひとりは、ホノルル市と郡が検討している新法案は、マウイ島では20年前から、カウアイ島では10~15年前から実施されているもので、すでにホノルル以外の都市では実施されている内容であるとしている。
なお、ホノルル議会では引き続き同案についての話し合いを続けるとしている。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ