ハワイ州では1日(土)より、州の最低賃金の引き上げが行われ、$10.10の最低賃金額が$12となる。
最低賃金の引き上げを支持派によると、今回の最低賃金の引き上げによって約88,000人の労働者の賃金が上昇。最低賃金で週40時間働いている人の収入が月約$300増となるとしている。
最低賃金の引き上げを受けて多くの飲食店などではメニューの値上げを検討。ワイキキで20年以上にわたって営業を続けているティキズ・グリル・アンド・バーの関係者で最低賃金法に反対するハワイ・レストラン・アソシエーションの立法委員でもあるマイケル・ミラー氏は、人手不足とサプライチェーンの問題で、すでにパンデミック時の営業維持に苦労している中小企業に、今回の最低賃金上昇による追加コストは打撃を与えるとの見方を示している。
いっぽう、カイムキ地区で90年続く家族経営のレストラン「セキヤズ」でシェフ兼マネージャーとして勤務しているトレイ・パレサさんは、最低賃金の引き上げによる経営コストの上昇を心配しながらも、現在人手不足で営業時間の制限などを行っていることから、賃金が上がれば新たな勤務希望者が出てきて通常営業に戻せる可能性もあるとしている。
なお、ハワイ州の最低賃金引き上げ案では、今後、2024年1月1日に$14、2026年1月1日に$16、2028年1月1日に$18と、最低賃金を段階的に引き上げるとしている。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ