ホノルル・オーシャン・セーフティーとNOAAは27日(水)、ワイキキ沖の海域で母クジラから引き離されて弱っていた迷子クジラが海に戻るのをサポートしたと発表した。
当局によると、迷子クジラが出没したのは、ワイキキ西端のデューク・カハナモク・ビーチのすぐ近くで、ビーチに居合わせた人々が沖合に迷子クジラを押し戻そうとしているのをライフガードが確認。その後、ライフガードがジェットスキーでカイザー海峡の防波堤まで迷子クジラを誘導したものの、その行程で迷子クジラは岩で切り傷を負うなどしたようだとしている。
NOAA関係者は、ザトウクジラの子どもだけが泳いでいることは稀で、迷子クジラが生き残るためには母親クジラの存在が不可欠だとコメント。NOAA水産地域座礁コーディネーターのダイアナ・クレイマー氏も「母親クジラが沖合にいて、迷子クジラと再会する可能性はあるものの、人間が迷子クジラに触れた後ではその可能性は低くなります」と述べ、迷子クジラが再びビーチに戻ってきた場合には獣医師などが対応する予定であるとしている。
なお、ライフガードなどは、負傷した迷子クジラのにおいに引き寄せられて、サメが寄ってくる可能性があるとしてサーファーなどに注意を促しているほか、ビーチ利用者に対し、迷子クジラがビーチ近くに戻ってきた場合には、迷子クジラに近づかないように呼び掛けている。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ