HECO(ハワイ電気局)は、山火事の防止と安全維持を行う公共の安全のための計画停電「PSPS(Public Safety Power Shutoff)プログラムの詳細を発表した。
7月1日(月)より導入開始が予定されているPSPSプログラムは、異常気象時に山火事の危険性が高いと思われる地域で事前に電力を遮断するというもので、カリフォルニア州で導入されているPSPSプログラムをモデルとしている。
HECOでは今回PSPSプログラムに関し、強風、低湿度、乾燥した植生の期間など、山火事の危険性が高まる可能性がある条件が気象データで示された場合に発動されるほか、PSPSプログラムを発動する前に、HECOは政府関係者、緊急対応要員、緊急対応機関と調整を行い、ニュース、ソーシャルメディア、同社のウエブサイトの更新を通じて一般市民にプログラムに関する通知を行うとしている。
また、PSPSプログラムが発動された場合に関して、異常気象が続く限り電力は遮断されたままとなり、その後、作業員が電線に損傷がないかの検査を行ってから電力が復旧するため、数時間から長ければ数日にわたる停電が続く可能性があるため、生命維持装置を装着している顧客は、プログラムに先立って今から準備するよう促している。
HECOでは、州内各地に54の気象観測所を設置し、異常気象時には作業員を現場観測員として派遣し、当局が十分な情報に基づいた判断を下し、一般市民への影響を最小限に抑えられるようにするとしている。
なお、PSPSプログラムの対象地域は下記の通りとなっている。
●オアフ島: ワイアナエ、マカハ、ナナクリ、マイリ、カエナポイントの約2,700世帯
●ハワイ島: 北ハワイのコハラ (18 マイル マーカー以下)とワイコロアの間、西ハワイのカラオアとホルアロアの間、マウナケアアクセスロードとワイキイランチの間19,300世帯
●マウイ郡: 西マウイ、アップカントリー、中央マウイと南マウイの一部、中央モロカイの一部 の約26,100世帯
参考:ハワイ・ニュース・ナウ