ハワイ州保健局は15日(水)、カウアイ島のリフエ下水処理場で採取された下水サンプルから、非常に低濃度のH5型鳥インフルエンザを検出したと発表した。
当局によると、カウアイ島のリフエ下水処理場で最初に鳥インフルエンザが検出されたのは、2024年12月11日だったものの、その時に採取されたサンプルから検出されたウイルスは非常に低濃度であったため陽性とはみなされなかったとしている。また、2024年12月18日と2025年1月8日に採取されたサンプルからも同様のウイルスが検出されたものの、いずれの場合も非常に低濃度だったため、当局では今回、カウアイ島にH5型鳥インフルエンザウイルスが存在する可能性が高いとの見解を明らかにすることになったとしている。
当局は、ハワイ州では、2024年11月にオアフ島中部の裏庭の鳥の群れから初めてH5N1鳥インフルエンザウイルスの存在が確認されているものの、そのウイルス株は、米国本土で鳥や乳牛から検出されたウイルスとは異なる遺伝子型であるとしているほか、今回カウアイ島の下水処理場で行われた排水検査で検出されたサンプル内のウイルスが、オアフ島で検出されたH5N1亜型であるかどうかは現時点で判断できないとしている。
なお、当局は現時点でハワイの人々が高病原性鳥インフルエンザに罹患する可能性は低いほか、米国本土での高病原性鳥インフルエンザへの人の感染は、感染した動物と密接な接触のある労働者の間でほぼ独占的に報告されており、今後も高病原性鳥インフルエンザに対するリスクは低いままであるとしてつつ、裏庭などの敷地内で鳥を飼っている市民などに対し、保護具なしで病気または死亡した鳥、家畜、野生動物に触れないことや、家禽、家畜、野鳥などの病気や死亡が確認された際には、獣医師などに報告するよう呼び掛けている。
参考:ハワイ・ニュース・ナウ