2007年11月29日
ハワイの通貨
トラベラーズチェック、クレジットカード、現金
ハワイ旅行で使われる支払い方法は主に3種類。トラベラーズチェック、クレジットカード、現金の3種類です。トラベラーズチェックはもっとも安全、かつレート的にも有利な方法です。出国前に銀行等で発行、受け取ったその場でホルダーサイン欄にサインをします。旅行中、トラベラーズチェック番号の控えはトラベラーズチェックとは別の所に保管。紛失や盗難にあった場合には、これらの番号を用いて再発行を申請します。なおトラベラーズチェックでの支払いに対するおつりは現金で渡されます。
クレジットカードはその手軽さゆえに、近年では支払いの主流とともいえる方法です。加盟店である限り、ハワイでは例えばスーパーでの買い物や$10以下の少額でも平気で使える点が魅力です。ただしファーストフードや小さなお店の中には、キャッシュ・オンリーのお店もいくつか存在します。現金は、そのような時に特に必要となります。加えてホテルでのチップの支払いや駐車場料金など、現金はいくらか常に持っておくと助かるものです。事前に最低限の現金を銀行などで両替しておくか、あるいはトラベラーズチェックのおつり分をこれらの用途に使うのもひとつの手です。
お札の種類と持っていて便利な1ドル札
ハワイで使われるお札は1ドル、5ドル、10ドル、20ドル、50ドル、100ドルの6種類です。中でも日常的によく使われるのは20ドル以下のお札です。各お札には金額が明記されていて、見分けるのはとても簡単ですが、よく見ると旧デザインと新デザインのお札が共に流通しているので、使う前には確認しておきましょう。その点さえ留意しておけば、ハワイでのお札にはすぐにでも慣れ親しむ事ができます。
これらお札の中で、旅行者として常に数を用意しておきたいのが1ドル札です。ハワイにはチップの習慣があります。そしてさまざまなチップの支払いに臨機応変に対応してくれるのが、この1ドル札なのです。例えばホテルのベッドに毎朝数ドルを置く、荷物を運んでもらったポーターの方に数ドル。あるいはバレー・パーキングで数ドル。キャッシュ・オンリーのレストランでテーブルに数ドルを置いて行くという状況にも1ドル札は大活躍です。逆に、手持ちが10ドルや20ドルのみだったとしたらその点を考慮し、おつりの出るキャッシャーなどでは、なるべく1ドル以外のお札で支払い、おつりで集めた1ドル札をチップなどの支払いに活用すると便利です。
コインの種類と持っていて便利な25セント
ハワイで使われるコインの種類は基本的に4種類。小さい金額から1セント、5セント、10セント、そして25セントの4種類です。1セントはペニーとも呼ばれ、銅色の小さなコインです。5セント、10セント、25セントはそれぞれニッケル、ダイム、クオーターと呼ばれ、色はいずれも銀色です。大きさは順に中小大、最も大きなクオーターはさまざまな場面で必要となる重要なコインです。
路上のパーキング・メーターにコインランドリーや公衆電話、その多くはクオーターを入れて利用する仕組みとなっています。特にレンタカーやコンドミニアム利用者にとって、25セントコインは切らすととても困ってしまうのものなのです。おつりなどで戻ってきた際には、別の所にまとめて貯めておく。あるいは「Quarters, please」などと言って、なるべくおつりをクオーターでもらうなどして、常に何枚か持ち歩いていると便利です。
ハワイの州税、ホテル税
ハワイの州税は4.166%ですが、オアフ島では2007年1月より、マス・トランジット・システム(公共交通システム)導入のための消費税が追加され、4.712%が、お食事やお買い物の値段に加算されています。基本的にハワイのショップの値札は外税方式。お買い物の際には、値札の数字に1.04166(オアフ島は1.04712)を掛けた金額が支払う金額になります。円換算の大まかな目安として、例えば1ドル108円の際には値札掛ける122.5、110円の際には114.6を掛けた数字が日本円での金額となります。お食事の際には、これら金額にチップの金額が上乗せされる事になります。
ハワイのホテルの宿泊料には州税に加え、7.25%のホテル税が加算されます。従って、税金の合計は11.416%(オアフ島は11.962%)。なお、ホテル施設内での飲食やお買い物には基本的に州税のみが適用されます。
IDチェック
ハワイ、アメリカ合衆国は信用とサインで成り立つ社会。と同時に飲酒やチェックイン、クレジットカードへのサインといったさまざまな場面での身分確認が徹底された社会でもあります。旅行者であっても、クレジットカードやトラベラーズチェックを使用する際には、頻繁にIDの提示を求められます。そのためにもパスポートは常に携行。特にスーパーでお酒を購入あるいはレストランでお酒を注文する際にはほぼ毎回、その提示を要求されます。その他にもレンタカーのカウンター、ホテルのチェックイン、予約したアクティビティへの参加など、至る所でID提示の場面に遭遇します。IDを忘れたためにキャッシャーでの支払いに困ってしまう、あるいは楽しみにしていたアクティビティをキャンセルといった状況は避けたいものです。
こんな時にチップ
チップはアメリカにおける商習慣のひとつです。ホテル業界だけをとってみても、そこで支払われるチップの総額は全米で年間260億ドルにも及ぶと言われます。また「Taxを除いた分のお会計の15%が以前の高級レストランでの相場。しかし近年ではサービス次第で20%までの範囲内で多めにつける事もある。ただしファミリーレストランでは今でも15%が適切。」などと語られるように、その金額にも一応の相場があります。一体、どんな場面でどれ位のチップを支払えばよいのか? ハワイでの相場はおおよそ以下のようになります。
タクシー
料金の15%程度。さらにドライバーが荷物の積みおろしを手伝ってくれた場合には、荷物1個につき1ドル位を渡します。
空港とワイキキ間のエアポートシャトル、レンタカーのシャトルバス
荷物の積みおろしを手伝ってくれた場合には、荷物1個につき1ドルが目安となります。去り際にさりげなく渡します。
スパ、美容院
料金の15~20%。料金支払い時にチップ分を上乗せして支払います。
ピザのデリバリー
料金の15~20%。受取りの際に代金に上乗せして支払います。
ファーストフード店やセルフサービス式のお店
基本的に不要です。
オプショナルツアー
料金に含まれている事が多いようです。
※ レストラン、ホテルでのチップにつきましてはそれぞれの項目をご参照下さい。チップは通常「Tip」「Gratuity」あるいは「Service」と書かれたり、呼ばれたりしています。現金の場合、チップの支払いは紙幣のみで行います。大きな紙幣で先に料金を支払い、お釣の中からチップを渡すことも可能です。クレジットカードでの支払いの場合は、カード伝票に金額もしくはパーセンテージを自分で書き込みます。
資料
What sustains social norms and how they evolve? The case of tipping」 Ofer H. Azar, Northwestern University,
Beyond Gratitude and Gratuity: A Meta-Analytic Review of the Predictors of Restaurant Tipping」 Michael Lynn and Michael McCall,
Tipping and Service: The Case of Hotel Bellmen」 Michael Lynn and Robert Gregor, Cornel University